テニスの全米オープン(アメリカ/ニューヨーク、ハード、グランドスラム)は日本時間29日(現地28日)、第2シードの
N・ジョコビッチ(セルビア)と世界ランク109位の
L・ジェレ(セルビア)の男子シングルス2回戦が行われたが、ジョコビッチからみて6-4, 6-4, 2-0の時点でジェレが負傷により棄権。2年連続18度目の3回戦に進出を果たしたが、1回戦から続くサービスの不調は最後まで改善されなかった。
>>錦織 圭vsバシラシヴィリ 1ポイント速報<<>>ジョコビッチ、シナーら 全米OP組合せ<<>>大坂 なおみvsムチョバ 1ポイント速報<<1回戦では世界ランク138位の
R・アルボット(モルドバ)をストレートで下し2回戦に駒を進めたジョコビッチ。パリオリンピック(フランス/パリ、レッドクレー)を制し四大大会とオリンピックのすべてで優勝を果たす生涯ゴールデンスラムを達成した37歳は、パリオリンピック以来の公式戦に臨み、2連覇と5度目の大会制覇を狙っている。
一方のジェレは1回戦で世界ランク35位の
J・シュトルフ(ドイツ)をフルセットで破り、初戦を突破した。
この試合の第1セット、ジョコビッチは3本のダブルフォルトを犯すなどファーストサービスの入る確率が44パーセントと低い水準に。それによりセカンドサービスからジェレに攻め込まれる場面が増え3度のブレークポイントを握られたが、重要なポイントはセーブし終盤へ。第10ゲームでは0-40とセットポイントとなるブレークチャンスを握ると、最後はジェレのショットがアウトになり先行した。
第2セット開始前に腹部の痛みを訴えたジョコビッチはメディカルタイムアウトを取得し薬を摂取。その後もプレーを続けるが、低調なプレーによるミスも相次ぐと、第3ゲームでこの日初めてのブレークを許した。2-4で迎えた第7ゲームでは15-40とするも、そこからキープ。すると流れは徐々にジョコビッチに傾くと、第8ゲームでブレークバックに成功した。さらに今度はジェレが第9ゲーム終了後に左わき腹痛でメディカルタイムアウトを取得。ジョコビッチは攻勢をかけると、第10ゲームでセットポイントとなるブレークチャンスを握り、第1セットと同様勝負所でブレークしてセットカウント2-0と勝利に王手をかけた。
第3セット、ジョコビッチが第2ゲームをラブゲームでブレークした時点でジェレがプレー続行不可能と判断。棄権を申請しジョコビッチがセットカウント2-0、第3セットゲームカウント2-0の場面で勝利となった。勝利したジョコビッチだが、この日はダブルフォルトが7本。1回戦でも10本のダブルフォルトを記録しており、低調なサービスに終始している。
オンコートインタビューの相手は
N・キリオス(オーストラリア)で、ジョコビッチは試合を以下のように振り返った。
「棄権は僕らや観客が望んでいることではない。でも、彼(ジェレ)はけがでしばらくツアーから離脱していたし、肉体的にもこのレベルに戻るのに苦労している。彼はこのサーフェス・コンディションだととてもいい選手だ。正直なところ、第2セットは彼のものであるべきだった。4-2の15-40だったからね。2セットで2時間以上。サーブがひどかった。サーブに頼らずプレーするためには、走らなければならない。だからベースラインゲームをせざるを得なかったんだ。みんなが君(キリオス)のようなサービスを打てるわけじゃないからね(笑)」
ジョコビッチはこの勝利で全米オープンマッチ90勝に到達し単独2位に。1位は98勝を記録している
J・コナーズ(アメリカ)で、ジョコビッチは最短で来年98勝に届くことになる。
3回戦では第28シードの
A・ポピリン(オーストラリア)と対戦する。ポピリンは2回戦で世界ランク43位の
P・マルティネス(スペイン)をストレートで下しての勝ち上がり。
同日には第4シードの
A・ズベレフ(ドイツ)や第6シードの
A・ルブレフ、第8シードの
C・ルード(ノルウェー)、第9シードの
G・ディミトロフ(ブルガリア)、第12シードの
T・フリッツ(アメリカ)、第13シードの
B・シェルトン(アメリカ)らが3回戦へ駒を進めている。
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