日本テニスの頂点を争う大会、三菱電機ビルソリューションズ 全日本テニス選手権 98th(東京/有明、ハード)は1日に男子シングルス3回戦が行われ、今大会での引退を表明していた第1シードの
関口周一は第14シードの磯村志に4-6, 4-6のストレートで敗れベスト8進出を逃すとともに、現役生活に幕を閉じた。
>>【画像】会見で笑顔を見せる関口周一<<昨年の同大会の準優勝者で32歳の関口は今季9月のUCHIYAMA CUP(北海道/札幌、ハード、ITF)で優勝するなど下部大会を中心に活躍していたものの、先月1日に今大会での現役引退を表明していた。
迎えた最後の全日本テニス選手権、関口は第1シードとして出場したため1回戦が免除となり、初戦となった2回戦でワイルドカード(主催者推薦)で出場した
松岡隼を6-0, 6-1のストレートで下し3回戦に進出した。
迎えた3回戦、両者ともに持ち味の安定感あるプレーを披露しキープを続けたものの、関口は終盤の第10ゲームでブレークを許し先行される。
続く第2セット、第3ゲームでダブルフォルトを犯すなど磯村のサービスが乱れたところを関口がブレークに成功しリードする。しかし、関口は第6ゲームでブレークバックを許し、最後は第10ゲームでこのセット2度目のブレークを奪われ力尽きた。
試合後の会見で関口は引退を決意した理由について明かした。
「プレースタイル的にやっぱり僕はロングラリーをしなきゃいけない。ビッグショットがあってポイントを短く終わらせられないので、そうなると1大会2大会は良いプレーができても、ランキングが500位600位になってしまって(現在は539位)、そうすると1万5000ドルとか2万5000ドルの大会で3つ4つ連続で勝っていかないと300位とか、グランドスラムの予選を目標にすることすらできなくなってしまいます」
「プレースタイル的に少しでも動きの質が落ちてしまうと、試合に勝つことも難しくなってしまうので。でもまだ1大会2大会であれば連続で良いプレーをできる感触は持っていたので、だったらランキングを上げるとか、グランドスラムを目指すんじゃなくて今年はもう全日本に全部のエネルギーを注ごうかなと思いました」
また、これまでのキャリアを振り返り「幸せだった」と語った。
「キャリアを振り返ると、西岡選手とかああいうふうにいきなりトップ100に入っちゃうような選手以外は誰もがグランドスラムの予選、全日本選手権というのはきっと欲しいタイトルだと思いますし、僕もそれを目標にしていました」
「何も自分がしたかった目標は達成できなかったですけど、テニスが好きでしたし、目標が達成できなくても自分なりに一生懸命やりました」
「もちろん後悔する場面とか試合っていうのは頭にたくさん浮かんできますけど、だからって死ぬわけじゃないんで(笑)自分なりに一生懸命、大好きなテニスをできた14年だったかなと思います」
「周りの人との巡り合いとか、そういう点ではすごく恵まれていました。いろんな人が助けてくれて、何とか去年は全日本のタイトルに届きそうでしたし、一生懸命やり続けられたのもそういう方たちのおかげだと思ってるので、そういうところで幸せだったなと思っています」
関口は笑顔で現役生活を終え、第2の人生を歩み出した。
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