男子テニスのマヨルカ・チャンピオンシップス(スペイン/マヨルカ、芝、ATP250)は29日、シングルス準々決勝が行われ、ワイルドカード(主催者推薦)で出場した世界ランク634位の
F・ロペス(スペイン)は世界ランク48位の
Y・ハンフマン(ドイツ)に2-6, 4-6のストレートで敗れて4強入りとはならず敗退。今大会で現役を引退する意向を明かしていたロペスはこの試合が現役最後の一戦となった。
41歳のロペスはプロとして26年のキャリアを通しシングルスではマッチ506勝489敗。7つのシングルスタイトルと6つのダブルスタイトルを獲得した。世界ランクではシングルス12位、ダブルス9位という最高記録を保持している。
今大会、2試合に勝利し準々決勝に駒を進めたロペスだったが、この日は4本のダブルフォルトを犯すなど3度のブレークを許した。リターンゲームでは2回戦で
S・チチパス(ギリシャ)を破るなど好調を維持するハンフマンに8本のサービスエースを決められるなど苦戦。1度もブレークを奪えず1時間10分で力尽きた。
「みんなに同情されながら引退したり、自分が納得できないようなレベルでプレーしたりしたくなかったんだ。これまでのようにプレーできてとても幸せだ。競争力を感じるし、それが僕が望んでいたことなんだ」
「もちろん、みんなが僕を愛しているわけではない。でも、ポジティブな思い出を残せたこと、礼儀正しい人であったこと、ちょっと変わったテニスプレーヤーであったことを誇りに思うよ」
スペイン人男子として芝コートでのツアー最多勝利記録も保持しているロペス。マッチ87勝をあげており、2位は
R・ナダル(スペイン)の76勝、3位はA・ヒメノの53勝、4位は
F・ベルダスコ(スペイン)の51勝、5位タイは
R・バウティスタ=アグ(スペイン)と
D・フェレール(スペイン)の44勝となっている。
同世代のスペイン人プレーヤーと同じくクレーコートで育ったロペスだったが、得意なサーフェスは芝だった。
「自分の選手としてのアイデンティティ、スタイル、サーブのおかげで、なろうとしなくても違う選手になれたんだ。そういうスタイルのテニスをするために練習したわけじゃない。他のスペイン人と同じように育ったんだ。バルセロナでトレーニングを受けたけど、自然と他の人とは違う、このタイプのプレーヤーになろうと決めたんだ」
また、ロペスは2002年に全仏オープン(フランス/パリ、レッドクレー、グランドスラム)に出場してから20年後、2022年の全仏オープンまで79大会連続で四大大会に出場を続ける偉業も成し遂げている。
「プロとして20年間、1度も欠場することなくやってこれたことをとても誇りに思うと同時に、仲間や一緒に過ごした人々に良い印象を残すことができたと思う」
今後ロペスは9月から11月にかけて開催される国別対抗戦デビスカップファイナルズのトーナメントディレクターに就任し、大会運営に力を注ぐ。
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