男子プロテニス協会のATP公式サイトは14日、今シーズンを振り返る企画として「今季初優勝を果たした6選手」を特集した。優勝時のコメントなどとともに振り返っている。
>>【中川 直樹】ラケバ公開、錦織 圭とフォームが似てる? インタビュー後編<<>>【中川 直樹】錦織 圭と西岡 良仁からの刺激が全日本優勝の要因、インタビュー前編<<今シーズン初優勝を果たしたのは6選手。その選手たちの優勝時の年齢は10代2名、21歳の選手が3名、31歳が1名と多くの若手が躍進するシーズンとなった。
<1月>ASB クラシック(ニュージーランド/オークランド、ハード、ATP250)
U・アンベール(フランス)(21歳)
当時世界ランク57位だったアンベールは1回戦で
C・ルード(ノルウェー)を下すと、
M・チェッキナート(イタリア)、
D・シャポバロフ(カナダ)、
J・イズナー(アメリカ)を破り決勝に進出。最後は
B・ペール(フランス)にフルセットの激闘の末に勝利した。
優勝後は「自分にとっては大きな進歩、これ以上のシーズンの幕開けは夢にも思わなかった」と語っている。
アンベールはその後10月の ヨーロピアン・オープン(ベルギー/アントワープ、室内ハード、ATP250)を制し、キャリア2勝目をあげている。
ウゴ・アンベール
<2月>アルゼンチン・オープン(アルゼンチン/ブエノスアイレス、 レッドクレー、 ATP250)
C・ルード(21歳)
ルードはこの大会で
P・アンドゥハル(スペイン)、
R・カルバレス バエナ(スペイン)、
D・ラヨビッチ(セルビア)、
J・ロンデロ(アルゼンチン)を破り決勝に駒を進めると、ラッキールーザーで出場した
P・ソウサ(ポルトガル)を下しノルウェー人男子として初のATPツアータイトルを手にすることとなった。
現在世界ランク27位を記録しているルードは、コーチであり父でもあるクリスチャン・ルード氏の持つ世界ランク39位のノルウェー人最高記録を更新している。
アルゼンチン・オープン制覇後にルードは「今は素晴らしい感覚だ。全ての選手が求めている感覚だし、夢でもある。僕自身、まだ若いことは分かっているけどこれまでのキャリアに満足しているよ」と話している。
キャスパー・ルード
<3月>チリ・ドーブ・メンケア・オープン(チリ/サンティアゴ、クレー、ATP250)
T・セイボス ワイルド(ブラジル)(19歳)
当時世界ランク182位だったセイボス ワイルドはこの大会で、
C・ガリン(チリ)らを破り決勝に駒を進めると前月初タイトルを獲得したルードと対戦。フルセットの死闘を制し悲願のトロフィーを手にするとともに、ブラジル人男子としてATPツアー史上最年少の優勝者となった。
試合後には「信じられないほどの偉業だ。試合が進み、コート上で自分自身を感じているうちに、一歩一歩進んでいけるような気がしていたんだ」と自信を語った。
チアゴ・セイボス ワイルド
<9月>ジェネラリ・オープン(オーストリア/キッツビュール、レッドクレー、ATP250)
M・キツマノビッチ(セルビア)(21歳)
1回戦で約1年ぶりのツアー復帰戦となった
錦織圭を逆転で破り勢いに乗ったキツマノビッチは、
J・トンプソン(オーストラリア)、
F・デルボニス(アルゼンチン)らを下し決勝へ。最後は
Y・ハンフマン(ドイツ)をストレートで撃破し初の栄冠に輝いた。
「初めてのATPツアータイトルを獲れたことはとても意味がある。このために一生懸命頑張ってきたんだ。こんなに早くタイトルを獲得できたことを嬉しく思っているよ」
ミオミル・キツマノビッチ
<10月>アスタナ・オープン(カザフスタン/ヌルスルタン、ハード、ATP250)
J・ミルマン(オーストラリア)(31歳)
今シーズン初めて開催された同大会で初のタイトルを獲得したのは31歳のミルマンだった。ミルマンは
F・ベルダスコ(スペイン)、
T・ポール(アメリカ)、
F・ティアフォー(アメリカ)ら難敵を次々撃破し決勝に進出。決勝戦では
A・マナリノ(フランス)を下し今季最年長のツアー初優勝者となった。
ミルマンは試合後「信じられないことだ。とてもうれしいし、ほっとしているよ。満足だ。ツアーで優勝するなんてことは簡単にはできないし、ホスピタリティの面でも、この1週間ずっと快適に過ごせた場所で優勝できたことは、本当に特別なことだと思う。また、初開催の大会で第1回目の優勝者となれた。これも特別なことだし、本当にうれしい」と喜びを噛み締めた。
ジョン・ミルマン
<11月>ソフィア・オープン(ブルガリア/ソフィア、室内ハード、ATP250)
J・シナー(イタリア)(19歳)
今季最も躍進を遂げた19歳のシナーは11月にキャリア初のタイトルを獲得。今シーズン1月時点では世界ランク78位だったが、9月に行われた全仏オープン(フランス/パリ、レッドクレー、グランドスラム)では
D・ゴファン(ベルギー)や
A・ズベレフ(ドイツ)らを破るなど活躍。
R・ナダル(スペイン)に敗れたものの、四大大会初のベスト8進出を飾った。
11月の自身シーズン最終戦となったソフィア・オープンでは
M・フチョビッチ(ハンガリー)や
A・デ ミノー(オーストラリア)らを下し決勝に進出。
V・ポスピシル(カナダ)をフルセットの死闘の末に破り今季を締めくくった。
シナーは同大会について「とてもタフだったけど、自分にとってはとても特別な1週間だったと思う」と話している。
現在は自己最高の世界ランク37位にまで浮上した。
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