2017年10月、ラコステグループはフランスのラケットスポーツメーカーであるテクニファイバー社の80パーセントに投資することが決まった。2018年の6月に両社の代表の記者会見がパリで行われた。
この友好的買収の目的は以下2点。
■40年間以上、テニスとスカッシュ界で技術的ノウハウを持っているテクニファイバー社のポジションとブランド力を伸ばすため
■近年ファッションブランドというイメージが強いラコステのパフォーマンス面を強めるため
【One group strategy(戦略)】・各ブランドは同じテニス業界に存在しているが、取り扱い商品が異なる。(ラコステはアパレル、シューズがメイン。テクニファイバー社は用品がメイン)
・この新しいパートナーシップにより、1社としてテニスプレーヤーの全てのニーズに応えることができる。
<2 BRANDS 1 GROUP - 1 VOICE - 1 TEAM(2つのブランド。1つのグループ・声・チーム)>【To become the World Leader in strings(世界のストリングリーダーになる)】・今年の1月、ニコラ・プレオル氏がテクニファイバー社の新社長として選出。
・プレオル氏のミッションはテクニファイバー社のブランドを新しい時代に持っていく(昇進する)。世界1位のテニス・スカッシュのストリングメーカーにする。
・テクニファイバー社は、すでにヨーロッパでNo.1ストリングメーカーとして知られている。このサクセスストーリーとブランド力を使い、今後全世界へブランドを広げていく。
・テクニファイバー社のマルチフィラメント・ポリエステルストリングの100パーセントはフランス製。
・ストリンギングマシン(ガット張機)もすべてフランス製。
【A top player in the mid-term(中期計画ではトッププレーヤーとの契約)】・両社は今後リソースと戦略を共有する。
・商品のディストリビューション(流通)をはじめ、多数の部署が今後、タグを組む。
・1つのプライオリティはトップ・選手と契約をする
・テクニファイバー社は契約選手との関係が最も近いブランドとして知られている。
・若手選手とATPツアーへ戦っていくことがモットー。この考え方は変わらない。
・選手だけでなく今後、大会とのパートナーシップにも力を入れていく。両社はすでにロンドンで行われているATPツアーファイナルズのオフィシャルパートナーである。今後1社、2ブランドとしてATPマスターズ1000の大会とのパートナーシップのオファーを出す。
・同じように世界のトップ・アカデミーとテニスクラブのパートナーシップ契約も行う。すでにラコステが契約しているジュネーブ・カントリークラブ(スイス)、ピェアッティアカデミー(イタリア)、ギレルモ・カニャスアカデミー(アメリカ)との総合契約を結ぶ。
ティエリー・ギベール(ラコステグループCEO)コメントテクニファイバー社のブランドはテニスに関する非常に強いDNAを持っている。ラコステブランドには欠けていた部分だ。ストリング、とくにマルチフィラメントは他社には真似できない資産だ。この友好的買収は、とても論理的だった。テクニファイバー社はワニに吸収されることではない。弊社はテクニファイバー社をラケット・ストリング・ボールのグローバル・ブランドとして、よりパワフルなブランドにしていきたいと思う。
ニコラ・プレオル(テクニファイバー社 CEO)コメント社名の通り、弊社はテクニカル(技術豊富)な会社です。同じテニス業界でありながら、異なる事業を行っていたため、このマリアージュ(結婚)はテクニファイバー社のブランドをレベルアップするいい機会だと思います。両社、力を合わせ今後テニスプレーヤー・愛好者に全てのギアを提供することができます。
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