男子プロテニス協会のATPは28日に公式サイトで、2017年のライバル関係特集として次世代男子テニス界の中心となる
A・ズベレフ(ドイツ)と
N・キリオス(オーストラリア)の2人を取り上げた。
これまでの男子ツアーの歴史で、最大のライバル関係の1つとして語られている
R・ナダル(スペイン)と
R・フェデラー(スイス)は2017年にも名勝負を繰り広げ、世界ランクのトップ2でシーズンを終了。しかし、今シーズンを振り返るとナダルとフェデラーら以外にも次世代を担うライバル関係があった。
20歳のズベレフと22歳のキリオスは、かつてトップジュニアとして名を広め、期待されていた。オールラウンダーでパワフルなテニスが持ち味のズベレフと、マジシャンのようなショットを披露するキリオスが顔を合わせるのは時間の問題だった。
初めての対戦したのは今年3月のBNPパリバ・オープン(アメリカ/インディアンウェルズ、ハード、ATP1000)3回戦で、キリオスがズベレフに1度もブレークチャンスを与えずに6-3, 6-4のストレートで一蹴した。
その後、キリオスは同大会の第2シードだった
N・ジョコビッチ(セルビア)から今季2度目の勝利を飾ったが、フェデラーとの準々決勝を前に体調不良のため不戦敗で大会を終えた。
キリオスに敗れたズベレフは落胆を隠せず、これまでで最悪の試合だったと振り返った。翌週のマイアミ・オープン(アメリカ/マイアミ、ハード、ATP1000)準々決勝でもキリオスに敗戦を喫した。
その後、レベルを上げたズベレフは5月のBNLイタリア国際(イタリア/ローマ、レッドクレー、ATP1000)で自身初のマスターズ優勝を飾り、自己最高の世界ランク3位を記録する躍進を見せた。
次に両者が対戦したのは8月に行われたロジャーズ・カップ(カナダ/モントリオール、ハード、ATP1000)3回戦。前週のシティ・オープン(アメリカ/ワシントンDC、ハード、ATP500)でズベレフは今季4度目のタイトルを獲得し、トップ10デビューを果たしたばかりだった。
試合は、勢いに乗るズベレフがキリオスを6-4, 6-3のストレートで下して初勝利をあげた。その後も勝ち進んだズベレフは、2007年の
D・ナルバンディアン(アルゼンチン)以来となるビッグ4以外でシーズン2度以上マスターズを制覇した選手となった。
10月のチャイナ・オープン(中国/北京、ハード、ATP500)準決勝はキリオスがズベレフを6-3, 7-5のストレートで破った。
ズベレフもキリオスも現在成長途中で、高いポテンシャルを秘めている。ズベレフは目覚ましい成長ぶりを、Nitto ATPファイナルズ(イギリス/ロンドン、室内ハード)初出場と世界ランク4位でシーズンを終えて証明。一方のキリオスは2017年に優勝はなかったが、トップ5選手との6度の対戦のうち4勝する強さを見せた。
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