男子テニスのBNPパリバ・マスターズ(フランス/パリ、ハード、ATP1000)は4日、シングルス準々決勝が行われ、第2シードの
A・マレー(英国)が第7シードの
T・ベルディヒ(チェコ共和国)を7-6 (11-9), 7-5のストレートで下して2年連続2度目の準決勝進出を果たし、初の世界ランク1位に王手をかけた。マレーが今大会で決勝進出を果たした場合、準々決勝で敗れた第1シードの
N・ジョコビッチ(セルビア)を抜き、自身初の世界ランク1位に上り詰めることが確定する。
>>BNPパリバ・マスターズ対戦表<<第1セット、両者サービスキープが続きタイブレークに突入。マレーは1-6とセットポイントを握られるも、鉄壁の守備でベルディヒの攻撃をしのぎ大逆転でこのセットを先取。
勢いに乗るマレーは、第2セット第1ゲームでいきなりブレークに成功。サービング・ フォー・ザ・マッチで迎えた第10ゲームでブレークを許したが、続く第11ゲームでベルディヒのサービスを破り、ストレートで準決勝進出を決めた。
マレーは初の世界王者の座をかけて準決勝で、第4シードのM・ラオニチと第11シードの
JW・ツォンガ(フランス)の勝者と対戦する。
2005年にプロ転向をした29歳のマレーは、2009年の8月17日にキャリアハイの世界ランク2位を記録。2014年9月15日に12位まで順位を落とすも、2015年11月9日からは自己最高の2位の座を守り続けている。
今シーズンは、全豪オープン(オーストラリア/メルボルン、ハード、グランドスラム)と全仏オープン(フランス/パリ、レッドクレー、グランドスラム)で準優勝、ウインブルドン(イギリス/ロンドン、芝、グランドスラム)では3年ぶり2度目のタイトルを獲得。
全米オープン(アメリカ/ニューヨーク、ハード、グランドスラム)は準々決勝で
錦織圭にフルセットで敗れたが、その後のチャイナ・オープン(中国/北京、ハード、ATP500)、上海マスターズ(中国/上海、ハード、ATP1000)、エルステ・バンク・オープン(オーストリア/ウィーン、ハード、ATP500)の3大会連続で優勝を果たし、今季7勝を記録している。
準々決勝で過去14連勝中だった
M・チリッチ(クロアチア)に敗れたジョコビッチは、4年連続のベスト4進出を逃すと同時に、2014年7月7日から122週連続で守ってきた世界ランク1位の座から転落の窮地に立たされた。
一方ベルディヒはこの日の敗戦で、2010年から6年連続で出場していた「ATPワールドツアー・ファイナルズ(イギリス/ロンドン、ハード)への出場の可能性がなくなった。過去のBNPパリバ・マスターズでは2005年にタイトルを獲得しており、これはベルディヒにとって唯一のマスターズ優勝となっている。
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