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タトゥー信じ続けたスタン

男子テニスで世界ランキング4位のS・ワウリンカ(スイス)は、N・ジョコビッチ(セルビア)R・フェデラー(スイス)A・マレー(英国)R・ナダル(スペイン)のBIG4を脅かす対抗馬の1人。トップ5で活躍するワウリンカの陰には元世界ランク2位のM・ノーマン(スウェーデン)(スウェーデン)の存在、さらに左手のタトゥーが飛躍の要因となっている。

現在39歳のノーマンは、全仏オープンでナダルに勝利している数少ないR・ソダーリン(スウェーデン)のコーチを務めていたことでも有名。現役時代はツアー12大会で優勝、2005年に引退を表明した。

2013年、ワウリンカはノーマンをコーチに招き入れた。2人の目標は同年のツアーファイナルへ出場すること。当時ワウリンカは、自分がツアーファイナルに出場出来るとは思えなかったが、結果的に初出場でベスト4まで勝ち進んだ。

ノーマンがワウリンカに指導した内容は、フォアハンドの強化と自信を持たせること。

ワウリンカが自らの力を確信したのは2014年の全豪オープン。当時第8シードで出場し、準々決勝でジョコビッチ、準決勝でT・ベルディヒ(チェコ共和国)、決勝ではナダルを破りグランドスラム初優勝。その年、国別対抗戦のデビスカップではフェデラーと共に母国スイスを初優勝へ導いた。

2015年、全豪オープンは準決勝でジョコビッチに敗れて大会2連覇とはならなかった。その後の大会では早期敗退が続くも、5月のローマ・マスターズでナダルを破り本来の力を取り戻し始める。

6月、全仏オープンでは準々決勝でフェデラーとのスイス勢対決をストレートで制す。準決勝は地元JW・ツォンガ(フランス)に勝利し、大会初の決勝進出。決勝で待っていたのは、生涯グランドスラム達成を狙うジョコビッチだった。

ジョコビッチの優勝が予想される中、それを打ち破る戦いをみせたワウリンカが逆転勝利をおさめて全仏初制覇、グランドスラム2度目のタイトル獲得を成し遂げた。

この優勝はノーマンらチームの支え、さらに左腕にあるタトゥーを自分自身に言い聞かせてきたからである。

左腕には「何度も挑戦して失敗した。でも、また挑戦する。何度失敗しても、前よりも上手に失敗すればいい。」

これまで何度も悔しい敗戦を喫してきたワウリンカは、この言葉を信じ続けたからこそコートに立ち続け、結果を残している。

7月のウィンブルドンでは準々決勝でR・ガスケ(フランス)に惜敗して初のベスト4進出とはならなかったが、8月31日からの全米オープンでは優勝候補の1人であることは間違いない。

BIG4の対抗馬でワウリンカに続くのが世界ランク5位の錦織圭(日本)、同6位のベルディヒら。錦織がワウリンカを超えるには世界ランキングだけではなく、グランドスラム優勝が必達になる。

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(2015年7月21日18時51分)

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