テニスのグランドスラムである全米オープン(アメリカ/ニューヨーク、ハード)は26日、シングルス1回戦が行われ、第11シードの
錦織圭(日本)は予選から勝ち上がった世界ランク179位の
D・エヴァンス(英国)に4-6, 4-6, 2-6のストレートで敗れ、初戦で姿を消す波乱に見舞われた。錦織がグランドスラム初戦で敗れるのは、2011年の全米オープン以来2年ぶりの事となった。
この試合、第1・第2セットの第10ゲームで錦織は、ともに自身のサービスゲームをブレークされ、2セットダウンの状況に追い込まれた。
そして、第3セットで凡ミスを続けてしまった錦織は第2ゲームでエヴァンスにブレークを許し、ゲームカウント0-2としてしまう。その後も試合の流れを引き戻せなかった錦織は最後ダブルフォルトを犯してしまい、1時間57分で敗れた。
トータルポイント獲得数は、錦織の80に対し、エヴァンスは102だった。
錦織はバックハンドのスライスを多用するエヴァンスのバックハンドにボールを集めラリー戦で主導権を握ろうとした。しかし、エヴァンスの強烈なフォアハンドのストロークによる思い切りの良いテニスに対してリズムを掴む事が出来なかった。
錦織が順当に勝ち進んだ場合、3回戦で第19シードの
T・ロブレド(スペイン)、4回戦では第7シードでグランドスラム歴代最多17度の優勝を誇るの
R・フェデラー(スイス)と対戦する可能性があった。
世界ランク12位の錦織は、今大会でグランドスラム自己最高の第11シードで出場していた。
23歳の錦織は、ウィンブルドン後に休養やトレーニングなどに約1カ月時間をあて、その後は北米ハードコート3大会に出場。シティ・オープン男子とロジャーズ・カップ男子で3回戦敗退、W&Sマスターズでは初戦敗退だった。
また、ロジャーズ・カップ男子3回戦で
R・ガスケ(フランス)に勝利していた場合、世界トップ10入りの可能性があったが次回へ持ち越しとなった。
今季錦織は、アメリカ国際インドアテニス選手権で自身3度目のツアー優勝、その後のムチュア・マドリッド・オープンでは憧れであるフェデラーを下す大金星をあげた。そして全仏オープンでは4回戦で
R・ナダル(スペイン)に敗れるも、日本男子として1938年の中野文照以来75年ぶりの4回戦進出を果たした。
【錦織圭 全米オープン戦歴】
<2013年>
・1回戦 敗退 D・エヴァンス 4-6, 4-6, 2-6
<2012年>
・1回戦 勝利
G・アンドレオシ(アルゼンチン) 6-1, 6-2, 6-4
・2回戦 勝利
T・スミチェク(アメリカ) 6-2, 6-2, 6-4
・3回戦 敗退
M・チリッチ(クロアチア) 3-6, 4-6, 7-6 (7-3), 3-6
<2011年>
・1回戦 敗退
F・チポッラ(イタリア) 4-6, 2-6, 途中棄権
<2010年>
・予選1回戦 勝利
P・カプデビル(チリ) 6-3, 5-7, 6-2
・予選2回戦 勝利
A・クドリャフツェフ(ロシア) 6-3, 7-6 (7-1)
・予選3回戦 勝利
F・ダンチェビッチ(カナダ) 6-4, 6-1
・1回戦 勝利
E・コロレフ(ロシア) 7-6 (7-0), 5-2, 途中棄権
・2回戦 勝利 M・チリッチ 5-7, 7-6 (8-6), 3-6, 7-6 (7-3), 6-1
・3回戦 敗退
A・モンタネス(スペイン) 2-6, 1-2, 途中棄権
<2008年>
・1回戦 勝利
J・モナコ(アルゼンチン) 6-2, 6-2, 5-7, 6-2
・2回戦 勝利
R・カラヌシッチ(クロアチア) 6-1, 7-5, 途中棄権
・3回戦 勝利
D・フェレール(スペイン) 6-4, 6-4, 3-6, 2-6, 7-5
・4回戦 敗退
J・M・デル=ポトロ(アルゼンチン) 3-6, 4-6, 3-6
<2007年>
・予選1回戦 勝利
P・アムリトラジ(インド) 3-6, 6-1, 6-4
・予選2回戦 敗退
B・パウ(ドイツ) 2-6, 4-6
《全米オープン 対戦表》《錦織圭特集「Project10」》《錦織圭 世界ランキング一覧》《錦織圭 写真一覧》■関連記事■
《錦織、本音語る「プレッシャー」「4大大会で勝つ」「ヒーローが2人いる」》《錦織圭、ベスト8進出と世界トップ10入り逃す<ロジャーズ・カップ男子>》《錦織圭が3度目の優勝、31歳を寄せ付けず◇アメリカ国際インドアテニス選手権》《落胆のフェデラー「圭は勝者に値する」<ムチュア・マドリッド・オープン男子>》《錦織「やはりナダルは強かった」、そして「8への壁を早く破りたい」》■関連動画■
《錦織も出場するハードコートシーズン開幕!ATP男子ツアーマガジン Vol.182》《フェデラーが黒塗りラケットで再始動!ATP男子ツアーマガジン Vol.181》