男子テニスで世界ランク11位の
錦織圭(日本)は、第2シードで出場したシティ・オープン男子(アメリカ/ワシントンDC、ハード)からニューモデルのラケットを使用しており、話題となっている。
これまで錦織は、ラケットメーカーであるウィルソンと契約を交わしており、2011年のスイス・インドアから今年のウィンブルドンまではSTEAM PRO(スチーム プロ)を使用してきた。
2011年のスイス・インドアで、錦織はプロテニスプレーヤーにとっては生命線ともとれるラケットのモデルチェンジを行った。通常、テニスプレーヤーはラケットのモデルチェンジを、短くても2カ月、長ければ1年以上をかけて新たなモデルチェンジするが、驚く事に錦織は2週間という短い期間でそれを決意した。
そして、スイス・インドアで主催者推薦で出場した錦織は、1回戦でT・ベルディフを逆転で破り勢いに乗った。その後、
N・ジョコビッチ(セルビア)を破る大金星をあげた錦織は、決勝で
R・フェデラー(スイス)に敗れるも準優勝を飾った。
翌年の2012年の全豪オープンでは、自身初となるグランドスラム8強入りを果たすと同時に、日本男子でオープン化以降初のベスト8進出という快挙を達成。同年のロンドンオリンピックでは
D・フェレール(スペイン)らを次々と下し準々決勝進出。
さらに、地元日本で行われた楽天ジャパン・オープンに第8シードで出場した錦織は、同胞の
添田豪(日本)、元世界ランク5位の
T・ロブレド(スペイン)、トップ10のベルディフ、2006年の全豪オープン準優勝の
M・バグダティス(キプロス)、
M・ラオニチ(カナダ)を破り、ツアー2度目のタイトルを獲得した。
そして、今年は全豪オープンで2年連続のベスト8進出は逃すも、ATP500大会のアメリカ国際インドア選手権で1セットも落とさない安定したプレーを披露し自身3度目のツアー優勝を飾った。
その後、ムチュア・マドリッド・オープン男子でグランドスラム最多17度の優勝を誇るR・フェデラーを破る快挙を成し遂げた。さらに全仏オープンでは
R・ナダル(スペイン)に敗れるも、日本男子で1938年の中野文照以来75年ぶりの4回戦進出を果たした。
全貌が明らかになっていない錦織使用の最新ラケット情報は、8月20日に解禁される。
《【写真】錦織がニューモデルラケットを使用》【錦織圭 シティ・オープン男子戦歴】
<2010年>
・予選1回戦 勝利 A・オレ(アメリカ) 6-3, 6-1
・予選2回戦 勝利
K・アンダーソン(南アフリカ) 4-6, 7-6 (7-4), 6-4
・1回戦 敗退
I・クニツィン(ロシア) 2-6, 3-6
<2007年>
・1回戦 勝利
T・ガバシュビリ(ロシア) 7-6 (7-4), 6-3
・2回戦 敗退
J・ベネトー(フランス) 2-6, 3-6
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