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テニスのグランドスラムであるウィンブルドン(イギリス/ロンドン、芝)は29日、女子シングルス3回戦が行われ、クルム伊達公子(日本)は第1シードで前年度チャンピオンのS・ウィリアムズ(アメリカ)に2-6, 0-6のストレートで敗れ、ベスト16進出とはならなかった。試合を終えたクルム伊達は、自身の公式ブログでセリーナ戦を振り返った。
「やっぱり第1シードのセリーナは強かった!」と、クルム伊達は世界ランク1位セリーナの強さを痛感した。
この試合、クルム伊達はセリーナに28本のウィナーを決められ、自身のサービスゲームでは6度のブレークを許した。しかし、クルム伊達は凡ミスを9本に抑える安定したテニスを展開するも、ウィンブルドンで過去5度の優勝を誇るセリーナのパワーテニスには通用しなかった。
42歳クルム伊達と31歳セリーナ、11歳の年の差対決は1時間1分で幕を閉じたが、クルム伊達は今年のウィンブルドンで確かな手応えを感じていた。
「でも、その中でも自分の可能性をまったく感じなかったわけじゃない。スコアも競ったわけじゃないし、時間も長かったわけじゃないけど、私にとってはたくさんのことを感じた内容だった。」
「セリーナのサーブとリターンはずば抜けてよかったけど、そこをくぐり抜けてラリー戦へ持っていければ可能性は見えてくることが多かった。勝てるチャンスを作り出すテニスに徹したつもり。」
しかし、クルム伊達は「完全燃焼は出来なかった。でもやるべき事はやった。もっとできたという想いもないわけじゃないけど、やらせてもらえなかったのもある。それがトップの強さ。」と、悔しさをにじませた。
また、クルム伊達はセリーナ戦を試合前に「やりたくない。」と話していたが、試合後にはこのように話した。
「今までは1番対戦したくないプレイヤーだったけど、試合後にはもう1度ハードコートで対戦してみたいと感じた。セリーナのサーブはまったくコースが読めなかった。精度もいいし、確率もいいし、コースもいいから、そうとう難しかった。でもハードコートならコースをもう少し潰せる気がする。」
現役復帰後、ウィンブルドンで初の3回戦進出を果たした42歳のクルム伊達は、1996年以来17年ぶりの2回戦突破と同時に、1968年のオープン化以降最年長となる3回戦進出を決めた。クルム伊達のウィンブルドン自己最高記録は1996年のベスト4進出で、その時は準決勝でS・グラフ(ドイツ)にフルセットで敗れている。
クルム伊達はシングルスで3回戦敗退、A・パーラ=サントンハ(スペイン)とのダブルスでは初戦敗退となったが、D・マレーロ(スペイン)とのミックスダブルスが残っている。33歳のマレーロはダブルスを中心にツアーを回っており、F・ベルダスコ(スペイン)らとペアを組んで活躍している。
第14シードのクルム伊達/ マレーロ組は、1回戦でH・ワトソン(英国)/ J・マレイ(英国)組と対戦する。
《ウィンブルドン 男女対戦表》
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