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5月26日から開幕するテニスのグランドスラムである全仏オープンで、昨年大会史上最多となる7度目の優勝を飾ったR・ナダル(スペイン)が、現地木曜日に大会会場で練習を行った。10度を下回る低い気温の中、フィリップ・シャトリエ・コートで行われた練習では、右膝にテーピングを施して自身8度目の優勝へ向けて元気な姿をみせた。
2005年、当時世界ランク5位で全仏オープンに初出場だったナダルは、準々決勝で同胞のD・フェレール(スペイン)、準決勝では当時世界ランク1位のR・フェデラー(スイス)、決勝戦ではノーシードから勝ち上がったM・プエルタ(アルゼンチン)を下し、初優勝を飾った。大会期間中に19歳になったナダルは、19歳と2日で自身初となるグランドスラムで初の優勝だった。
その後、ナダルは2009年の今大会に世界ランク1位で第1シードとして出場するも、4回戦で当時世界ランク25位だったR・ソデルリング(スウェーデン)にまさかの敗退を喫し、その直後には度々苦しめられる事となった右膝の怪我によりツアー離脱を余儀なくされてしまった。
しかし、全仏オープンではその1度しか敗れていないナダルは、これまで52勝1敗と驚異的な成績を残している。
昨年、7度目の優勝を飾った直後に出場したウィンブルドンで、まさかの2回戦敗退を喫したナダルは、その後膝の怪我からツアー離脱。
そして、今年2月に復帰を果たしたナダルは、現在まで出場した8大会全てで決勝進出。そのうち6大会で優勝を飾るなど、今季の成績を36勝2敗とし、全仏オープンでも優勝最有力候補とされている。
ナダルは「今は、どの瞬間もエンジョイ出来ているんだ。8大会連続での決勝進出は、本当に素晴らしい事。4・5カ月前には、そんな事を考えられなかったからね。」と、復帰後の結果に驚きを隠せなかった。
そんなナダルは、冷静に状況を判断していた。
「この全仏オープンでこれまでの8年から9年間の間に自分に起きた事は永遠には続かないって、常に思いながらコートに立っているんだ。誰だって永遠にコートに立つ事は出来ないし、永遠に優勝を続ける事だって出来ない。」と、ナダル。
さらに「いつ終わるかはわからないけど、今はそれがなるべく先になってくれるように、どの瞬間も慎重に過ごすようにしているのさ。対戦相手の全ての選手に敬意を払っているし、毎年このサーフェスで多くの試合に勝つ事が出来ていると感じているんだ。」と、話した。
そして「きっと、いつかベストのプレーが出来なくなって、謙虚な思いにならなければいけない日が来るだろう。」と、現実をしっかり見据えていた。
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(翻訳・記事/弓削忠則)
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