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女子テニスツアーのBNPパリバ・オープン女子(アメリカ/カリフォルニア州インディアンウェルズ、ハード)は大会2日目の7日、シングルス1回戦16試合が行われ、クルム伊達公子(日本)がG・ウォスコボエワ(カザフスタン)を6-4, 3-6, 6-4のフルセットで下し、現役復帰後4年連続となる初戦突破を決めた。
試合後、クルム伊達は自身の公式ブログで「タフな長い試合でした。相手のウォスコボエワはやっぱりサービスがいいので、なかなかブレークできない。最後の最後まで勝っても負けてもおかしくない試合でした。」と、コメント。
また「相手はサーブが良い上に、想像以上にバックのドロップショットを多用してきました。単調なプレーもあったけど、長いラリーもあったからきつかった。」とクルム伊達は、試合を振り返った。
加えて「今日はしっかりファイトして集中力を切らさず、我慢もできて、最終的に勝てたからもちろん嬉しいけど、やるべき事を整理しながら戦い抜けたから納得のいく試合でした。」と、語った。
クルム伊達は2回戦で、第29シードのE・ヴェスニナ(ロシア)と対戦する。
ウォスコボエワのサービスゲームで始まったこの試合、いきなりサービスエースを決めるなど、ウォスコボエワは好調なサービスゲームを展開。その後、ゲームカウント4-4までクルム伊達に1度もブレークポイントを与えなかった。
しかし、続く第9ゲームでクルム伊達は、0-40とブレークチャンスを掴みブレークに成功、クルム伊達が第1セットを49分で先取。
第2セットでは、第6ゲームでこの試合初めてブレークを許したクルム伊達は、このセットを落とし、勝敗の行方は第3セットへと持ち込まれた。
第3セット、第1ゲームでブレークを許したクルム伊達だったが、第4ゲームでブレークバック。その後、第8ゲームでこのセット2度目のブレークに成功したクルム伊達は、第9ゲームでサービング・フォー・ザ・マッチを迎えるも、ブレークを許してしまう。
しかし、続く第9ゲームで30-40とマッチポイントを握ったクルム伊達が、2時間17分で試合に終止符を打った。
現地8日にはクルム伊達は、C・デラクア(オーストラリア)とのペアでダブルス1回戦に登場し、L・デクメイジャ(ラトビア)/ O・ゴヴォルツォバ(ベラルーシ)組と対戦する。
またこの日、本戦最年長のクルム伊達の勝利に加え、最年少のT・タウンセンド(アメリカ)もツアー初勝利を飾り2回戦へ駒を進めた。16歳で主催者推薦で出場のタウンセンドは、L・フラデカ(チェコ共和国)を3-6, 7-6 (7-1), 6-3の逆転で下した。
世界ランク471位のタウンセンドは、同57位のフラデカに第1セットで3度のブレークを許し、このセットを落とす。
第2セット、徐々に調子を上げたタウンセンドがタイブレークへ持ち込むと、タイブレークではフラデカを圧倒。勝敗の行方は第3セットへ。
第3セット、タウンセンドは2度のブレークに成功し、2時間10分で勝利した。この日の試合がWTAツアー本戦への初出場だったタウンセンドは、デビュー戦を勝利で飾った。
昨年1月の全豪オープン・ジュニアを制したタウンセンドは、その後4月にジュニア・ランキング1位へ上り詰めた。
試合後、タウンセンドは「彼女(フラデカ)は、本当に良いプレーをしていたわ。落ち着いて試合をしよう、ずっと戦い続けようって思っていたの。それが勝利につながったと思う。」と、コメント。
また「特に第2セットのタイブレークでは、まず1ポイント、まず1ポイントって考えながら戦っていた。深呼吸しながら、出来る限り冷静でいられるように努めたの。」とタウンセンドは、試合を振り返った。
若干16歳ながら、発言もビッグだった。「いつもこのレベルに自分が値すると思っていたの。それが証明されたわ。このシーズンは、とても楽しみになったわね。」と語るタウンセンドは続く2回戦で、元世界ランク1位で第11シードのA・イバノビッチ(セルビア)へチャレンジする。
またこの日、M・ニクルスク(ルーマニア)が予選を勝ち上がったE・スイトリナ(ウクライナ)を6-0, 6-0のダブルベーグルとなる完封勝利を飾り、初戦突破を果たした。
世界ランク58位で25歳のニクルスクは、同88位で18歳のスイトリナに対し、ゲームポイントさえ握らせないプレーを11ゲーム続け、6-0, 5-0とした。
第12ゲームでニクルスクは、5度のブレークポイントをスイトリナに握られるピンチに立たされるも、それを何とか振り切り52分のダブルベーグルで勝利を飾った。
試合後、ニクルスクは「信じられないようなプレーが出来た。ミスも全くしなかったの。全てのポイントで集中出来たし、“今日は一体、何が起きてるの”って思うようなショットが打てたりしたわ。今日の試合には、全く文句がないわ。」とニクルスクは、自身のプレーに驚きを隠せなかった。
先週行われたブラジル・テニス・カップでツアー初優勝を飾ったニクルスクは、その優勝がこの日のプレーへの自信を導いたかと問われると「先週があまりにも良い1週間だったから、ちょっとプレッシャーを感じていたの。でも、こうして新しい大会が始まった。この大会に出場出来る事も嬉しいし、今日の勝利も本当にハッピーだわ。」と、プレッシャーを感じていた事を明かしていた。
2回戦でニクルスクは、第28シードのK・フリッペンス(ベルギー)と対戦する。
「次の試合も楽しみ。今年の全豪オープン前哨戦のホバートで負けているから頑張りたい。もちろん、簡単な試合にはならないだろけど、今は自信もあるわ。良い結果を望んでいるし、土曜日の試合がどうなるか楽しみにしている。」とニクルスクは、意気込みを語った。
この日行われた試合結果は以下の通り。
●G・ウォスコボエワ vs. ○クルム伊達公子, 4-6, 6-3, 4-6
○M・ニクルスク vs. ●E・スイトリナ, 6-0, 6-0
●L・フラデカ vs. ○T・タウンセンド, 6-3, 6-7 (1-7), 3-6
○I・C・ベグ(ルーマニア) vs. ●H・ワトソン(英国), 6-2, 6-4
●L・ロブソン(英国) vs. ○S・アービッドソン(スウェーデン), 6-2, 6-7 (2-7), 1-6
○A・コルネ(フランス) vs. ●M・プイグ, 6-7, 6-2, 6-2
○U・ラドワンスカ(ポーランド) vs. ●A・ルス(オランダ), 6-3, 6-3
●An・ベック(ドイツ) vs. ○K・ベルテンス(オランダ), 6-3, 4-6, 1-6
○J・ハンプトン(アメリカ) vs. ●B・マテック=サンズ(アメリカ), 5-7, 6-3, 6-1
○D・ハンチュコバ(スロバキア) vs. ●S・フォレッツ(フランス), 6-3, 3-6, 6-4
●P・パルメンティエ(フランス) vs. ○M・ルチッチ=バーロニ(クロアチア), 5-7, 3-6
●M・ウダン(アメリカ) vs. ○M・キーズ(アメリカ), 4-6, 6-4, 4-6
○A・ドゥルゲル(ルーマニア) vs. ●M・ラルシェル・デ・ブリート(ポルトガル), 6-4, 6-4
●B・ヨバノフスキ(セルビア) vs. ○G・ムグルザ(スペイン), 6-2, 5-7, 3-6
○M・リバリコワ(スロバキア) vs. ●R・オプランディ(スイス), 7-6 (7-4), 6-0
●P・マルティッチ(クロアチア) vs. ○S・ボーゲル(スイス), 6-4, 4-6, 3-6
今大会の優勝賞金は、シングルス100万ドル、ダブルス24万5000ドル。
《BNPパリバ・オープン男女シングルス対戦表》
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(翻訳・記事/弓削忠則)
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