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女子テニスのグランドスラムである全豪オープン(オーストラリア/メルボルン、ハード)は大会3日目の16日にシングルス2回戦が行われ、土居美咲(日本)が第2シードのM・シャラポワ(ロシア)へ挑んだが、0-6, 0-6と1ゲームも奪えず、わずか47分で敗れ去った。
【土居 vs. シャラポワ】
世界ランク2位のシャラポワとの対戦を楽しみにしていると語っていた土居美咲だったが、この日はシャラポワの攻撃的なリターンから自らのサービスのリズムを崩し、5本のダブルフォルトを犯してしまい、1度もキープする事が出来なかった。
どこからでもウィナーを狙ってきたシャラポワは「試合に集中する事だけに努めたの。対戦相手の事はあまり知らなかった。ただ30センチくらい自分より小さいって事だけ知っていたわ。第1セットを先取して、第2セットもリードしてから、その勢いを維持するのはとても難しい事。だから、より集中するようにして、そのまま試合を終わらせる事を意識していたの。」と、圧倒したまま試合を終わらせる難しさも語っていた。
また、シャラポワは「スコアボードを見ないようにしていたの。ただ目の前のポイントだけに集中して、勝つ事だけを考えていたわ。試合の詳細が知りたい訳じゃない。この大会のタイトルの取り方を知りたいだけで、2試合連続ダブルベーグルでの勝ち方が知りたい訳じゃない。」と、コメントした。
3回戦でシャラポワは、第25シードのV・ウィリアムズ(アメリカ)と対戦する。試合後にはまだどちらと対戦するか決まっていなかったが、恐らくヴィーナスではと聞かれたシャラポワは「試合に向けて、特に秘密なんかないわ。これまでも何度も対戦している。彼女は経験も豊富だし、素晴らしいアスリート。最高の試合になると思うわ。」と、対戦へ意欲的なコメントをしていた。
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【ラドワンスカ vs. ベグ】
また、今季は開幕戦のオークランドと全豪オープン前哨戦のシドニーと、すでに2大会で優勝し、今季負け無しで第4シードのA・ラドワンスカ(ポーランド)は、この日の2回戦もI・C・ベグ(ルーマニア)を6-3, 6-3と安定したプレーで下して3回戦へ駒を進めた。
「こんなに何試合も連続して勝てるとは予想していなかったわ。もっと良いプレーが出来るはずだし、この調子を維持していきたい。」と自身の好調ぶりに驚きながらも、今後はよりレベルを上げていく意気込みを語った。
さらにラドワンスカは「今日の試合は、1回戦よりかなり良いテニスが出来た。厳しい試合だったけど、大事な場面でよりレベルを上げてプレーが出来た。世界の1位や2位の選手と対戦するのは常に大きなチャレンジだし、この大会でもベスト4入りしてトップ選手達と戦いたい。」と、今大会への思いも加えた。
また「今年はシーズン開幕からベストのテニスが出来ている。オフを数週間取ってからのプレーは、いつも難しいものだからね。」と、ラドワンスカ。
今年ラドワンスカは、ベスト8以上の成績を狙っており、今年のドローでは第1シードのV・アザレンカ(ベラルーシ)や第3シードで絶好調のS・ウィリアムズ(アメリカ)とは別の山にいるため、自身も上位進出に意欲を燃やしている。
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【ストザー vs. ジェン・ジー(中国)】
一方、この日地元期待で第9シードのS・ストザー(オーストラリア)が敗退する波乱に見舞われた。その波乱の立役者はジェン・ジーで、ストザーを6-4, 1-6, 7-5のフルセットで下した。
ストザーは勝敗を決める第3セットは2度のブレークを奪い、ゲームカウント5-2とリードしてからの逆転負けだった。
ストザーは「だんだん体が硬くなってしまい、ミスが出始めてしまった。ちょっと考え過ぎてしまったわね。ウィナーを取る事より、ミスをしない事ばかり考えてしまったの。勝利目前からの敗戦は、なかなか受け止める事が難しい。」と試合を振り返り、辛い思いを明かした。
また「残念だけど、オーストラリアの夏は終わってしまった。今後も、いつもと同じように練習の日々ね。一生懸命練習して、きっとこの敗戦も乗り越えられると思うわ。」と、ストザーは冷静にコメントしていた。
勝利したジェン・ジーは「彼女のキックサーブと強烈なフォアハンド、そしてバックハンドのスライスにかなり苦しめられた。そんな中でも、プレッシャーを掛けられるように積極的にネットにも出たの。コーチからも言われていたの。彼女にプレッシャーを掛け続ける事が勝利への道だって。」と、戦略を明かした。
そして、満員となった地元オーストラリアの観客に対して「スタンドにいるみなさん、ごめんなさいね。でも、これは私にとって本当に良い勝利なの。」と、言葉を掛けるシーンもみられた。
ジェン・ジーは3回戦で、R・オプランディ(スイス)を6-3, 6-2で一蹴した第18シードのJ・ジョルジュ(ドイツ)と顔を合わせる。
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その他の試合結果は、以下の通り。
○A・ラドワンスカ vs. ●I・C・ベグ, 6-3, 6-3
●K・ザコパロバ(チェコ共和国) vs. ○K・フリッペンス(ベルギー), 1-6, 0-6
○A・ケルバー(ドイツ) vs. ●L・フラデカ(チェコ共和国), 6-3, 6-1
●D・チブルコワ(スロバキア) vs. ○V・サヴィニク(ロシア), 6-7, 4-6
○J・ジョルジュ vs. ●R・オプランディ, 6-3, 6-2
○N・リー(中国) vs. ●O・ゴヴォルツォバ(ベラルーシ), 6-2, 7-5
●T・パスゼック(オーストリア) vs. ○M・キーズ(アメリカ), 2-6, 1-6
●K・ペルバク(カザフスタン) vs. ○H・ワトソン(英国), 6-4, 6-7, 2-6
○M・バルトリ(フランス) vs. ●V・ドロンチ(セルビア), 7-5, 6-0
○E・マカロバ(ロシア) vs. ●S・フォレッツ(フランス), 6-3, 6-3
○J・ヤンコビッチ(セルビア) vs. ●M・ジョアン・ケーラー(ポルトガル), 2-6, 7-6, 6-2
○S・シルステア vs. ●K・プリスコワ(チェコ共和国), 1-6, 6-3, 6-2
●S・ストザー vs. ○鄭潔, 4-6, 6-1, 5-7
○A・イバノビッチ(セルビア) vs. ●Y・チャン(中国)(台湾), 7-5, 1-6, 6-4
○V・ウィリアムズ vs. ●A・コルネ(フランス), 6-3, 6-3
○M・シャラポワ vs. ●土居美咲, 6-0, 6-0
(翻訳・記事/弓削忠則)
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