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女子テニスで元世界ランク1位のA・サンチェス=ビカリオ(スペイン)が、今シーズン務めていた祖国スペインの女子国別対抗戦であるフェドカップ・チームの監督を、スペイン・テニス協会への抗議としてその座を退任する意思を固めたことを明らかにした。
このサンチェス=ビカリオの決断は、先週スペイン・テニス協会会長であるホセ・ルイス・エスカニュエラ氏と現役スペイン人女子選手の大半が、彼が選手達と交わしていた契約を全く果たしてくれていないということから、同協会との関係を断つ会見を開いたことを受けての決断だった。
先週の水曜日にスペインはバルセロナで行われた会見では、C・スアレス・ナバロ(スペイン)、G・ムルグルサ=ブランコ、MJ・マルチネス=サンチェス(スペイン)、S・ソレル=エスピノーサ(スペイン)、E・カベサ=カンデラ、N・ヤゴステラ=ビベス(スペイン)、A・パーラ=サントンハ(スペイン)、L・ドミンゲス=リノ(スペイン)、L・ポウス・ティオ(スペイン)の現役選手に加えて、サンチェス=ビカリオや元世界ランク2位のC・マルチネスも同席していた。
これは、スペインの女子テニスの将来について同会長と交わした2年間の契約事のほとんどが実際には何もなされていないという主張で、選手達は同協会との関係を断つとの意思を表明する会見だった。
「2年前国民スポーツ議会で会長との話し合いを持ち、現在のスペイン女子テニスの将来についての不安を話し、契約に至った。しかし、その契約は全く行われていない。」と語るのは、会見に出席したヤゴステラ=ビベス。
その契約の一部は、女子テニスの発展のために少なくとも年間25万ドル(約2千万円)の予算を組んでいた。そして、2011年には顧問議会が2度話し合いを持ってくれたが、その後は1度も話し合いに応じてくれなかったと語っている。
2012年にはスペインはマルベーリャで行われていたWTA大会が閉鎖され、バルセロナで行われているWTA大会もオーストリアへと売りに出されてしまった。そして、国内で行われていた国際大会のツアー下部であるITFのサーキット大会も16大会も開催されず、国内の女子大会も最後の2大会がキャンセルされていた。
来年1月19日には、同協会会長を選ぶ選挙が予定されており、選手達はエスカニュエラ氏が再選されないことを強く願うと加えていた。
サンチェス=ビカリオは今回の決断に対し、以下のような内容の文書を公にしていた。
「これまで行われた話し合いや契約の場に参加してはいなかったものの、これだけの多くの選手達が出した決断を無視すことはできない。今回のことで、スペイン・テニス協会へ働きかけるきっかけになってくれたらと思う。加えて、女子テニスへ対する行動に大きな変化をもたらしてくれたらとも願っている。」
当初、サンチェス=ビカリオの監督契約は2013年12月31日までだったが、今回の彼女の決断から契約を満了せずに終了させることとなった。
スペイン・テニス協会のスポーツ連盟の責任者であるA・コスタ(スペイン)氏は、サンチェス=ビカリオに代わる監督を探し始めていると報じられている。
この決断に賛同しなかった数少ない選手は、A・メディーナ=ガリゲス(スペイン)、L・アルアバレナ=ベチノ(スペイン)、M・トッロ=フロール(スペイン)など。
(翻訳/弓削忠則)
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