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チリッチ、ベルダスコは逆転許す◇チャイナ・オープン男子

男子テニスツアーのチャイナ・オープン男子(中国/北京、賞金総額220万5000ドル、ハード)は1日、シングルス1回戦7試合が行われ、第4シードのM・チリッチ(クロアチア)、第8シードのF・ベルダスコ(スペイン)が敗退する波乱含みの1日となった。

その波乱を演じたのは主催者推薦のM・コピルとS・クエリー(アメリカ)で、コピルがチリッチを3-6, 7-6 (7-0), 6-4で、クエリーはベルダスコを5-7, 6-3, 6-4といずれも逆転で下した。

世界ランク221位で主催者推薦出場のコピルは、今大会の最大の番狂わせと自身最大の勝利を収めた。同ランク13位のチリッチは、今大会で2009年・2011年とこれまで2回準優勝を飾っている相性の良い大会ながら、この日は第2セットのタイブレークを奪われ、勝敗を決める第3セットを取り戻す事が出来ず、早々に大会を去る結果となった。

「正しくこれはテニス人生最大の勝利。」と語る21歳のコピル。「第1セットはあまり良くなかった。こんな大きなコートで試合をすることに興奮が高まってなかなか集中出来なかった。それでも最後まで戦い続けていたら、第2・第3セットは少ないチャンスをものにすることが出来た。それがとても自信に繋がっている。」と、試合を振り返っていた。

大会から与えられた主催者推薦を大いに生かす形となったコピルは「この素晴らしい主催者推薦枠を自分に与えてくれた大会にも感謝したいし、これからももっと勝利を飾って、その主催者推薦に値する選手だということを証明したい。」と、今後の意気込みを加えていた。

今季すでに祖国クロアチアのウマグ大会とイギリスのロンドン大会の2度の優勝を飾っているチリッチは「大変落胆している。この大会は自分のプレーに本当にマッチしているし、いつも良い結果を残せていたのに。敗戦にはとてもがっかりしているけど、前を向かなければならない。今後の残りの3大会でベストを尽くして、来年の好成績に繋げたい。」と、前向きに気持ちを切り替えていた。

一方、世界ランク23位のベルダスコに対し、同ランク26位のクエリーはランキングもほぼ変わらず、この日のプレーもほとんど差を感じさせなかった。両者はファーストサーブで80パーセントを超える高い確率でポイントを獲得するなど、各セットで接戦となった。

第1セットは両者サービスキープが続き、第11ゲームでクエリーは両者通じて初めてブレークポイントをベルダスコに握られてしまいブレークを許すと、そのセットを失ってしまった。

しかし、第2セットは3度握られたブレークポイント全てをしのいだクエリーは、唯一ベルダスコから握ったブレークポイントを生かすと勝敗の行方は第3セットへ。

第3セットでは中盤で唯一のブレークに成功したクエリーは、最後は212キロのサービスエースを叩き込みゲームセット。1時間57分の逆転で初戦突破を果たした。

コピルはF・フォニュイーニ(イタリア)を6-1, 6-2で一蹴したF・マイヤー(ドイツ)と、クエリーはJ・ベネトー(フランス)A・セッピ(イタリア)の勝者と2回戦で対戦する。

その他登場した残りのシード選手は、第6シードのA・ドルゴポロフ(ウクライナ)で、G・ガルシア=ロペス(スペイン)を6-0, 6-4のストレートで下し順当に2回戦へ駒を進めた。2回戦でドルゴポロフはJ・メルツァー(オーストリア)P・アンジャー(スペイン)の勝者と顔を合わせる。

この日行われた試合結果は以下の通り。

M・コピル ○-× M・チリッチ (4), 3-6, 7-6 (7-0), 6-4
A・ドルゴポロフ (6) ○-× G・ガルシア=ロペス, 6-0, 6-4
S・クエリー ○-× F・ベルダスコ (8), 5-7, 6-3, 6-4
K・アンダーソン(南アフリカ) ○-× B・ベイカー(アメリカ), 5-7, 6-3, 6-1
Z・ザン ○-× D・ウー, 6-4, 6-1
F・マイヤー ○-× F・フォニュイーニ, 6-1, 6-2
C・ベルロク(アルゼンチン) ○-× M・マトセビッチ(オーストラリア), 3-6, 6-2, 6-3

今大会の優勝賞金は53万570ドル。

(翻訳/弓削忠則)

(2012年10月2日10時53分)

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