HOME → ニュースTOP → 今日のニュース(一覧) → 今日のニュース(詳細) |
|
男子テニスツアーのマスターズ・シリーズであるロジャーズ・カップ男子(カナダ/トロント、賞金総額264万8700ドル、ハード)は9日、雨のため予定していたシングルス3回戦8試合は翌日へと順延となるなか、第2シードでロンドン五輪金メダリストのA・マレー(英国)が膝の怪我を理由に棄権を申し入れて大会を去った。
予定されていた3回戦でマレーは、地元期待のM・ラオニチ(カナダ)と準々決勝進出を懸けて戦う予定だったが、悪天候で試合が行われない中、マレーはコートに立つ事無く欠場を表明した。そのためラオニチは労せずベスト8入りする事となった。
「残念でならないよ。素晴らしい試合になると思っていたのに。彼(ラオニチ)にとって良い大会になる事を祈っている。地元の大会で初めて上位進出する事を願っている。」と、日曜日に祖国ウィンブルドンでR・フェデラー(スイス)を下して金メダルを獲得したマレーはラオニチにエールを送っていた。
「今朝ちょっとウォーミングアップをしたけど、それだけで膝に違和感があったんだ。だから試合をするかどうかの決断をしなければならなかった。全てを出し切って試合をして、怪我を悪化させたくはなかったんだ。だから欠場を決めたのさ。」と、今回の決断へ至った経緯を説明していた。
加えて「これからの数日間で来週の大会へ出場するかどうかを見極めなければならない。どうすれば最高の形でUSオープンへ臨めるか。でも今日は欠場する以外の選択肢は考えられなかったんだ。次へのステップ、何をしなければならないかをこれから考えようと思う。」と、今季最後のグランドスラムへ向けて、慎重な姿勢を見せていた。
一方のラオニチは「彼(マレー)との対戦をとても楽しみにしていたんだ。彼はここ最近は、とても良いプレーをしていたし、1日でも早く回復して欲しい。それでも、マスターズ1000大会で初めての8強入りが、地元の大会で達成出来た事は特別な思いさ。自分も良いテニスをしているし、体調も万全なので、このチャンスを大いに活かしたいと思っているよ。」と、マレーへの気遣いを見せつつ、意欲を燃やしていた。
マレーはウィンブルドンで行われたロンドン五輪の決勝戦で勝利を飾ったあと、十分な準備期間もないまま初戦となる2回戦のF・チポッラ(イタリア)との試合に臨まなければならなかった。
その試合は危なげなく勝利を飾ったものの、芝からハードコートへ移行して、たび重なる試合とサーフェースの変化から膝に支障を来たしたと思われる。
ラオニチは準々決勝で第8シードのJ・アイズナー(アメリカ)と第12シードのP・コールシュライバー(ドイツ)の勝者と対戦する。
第1シードのN・ジョコビッチ(セルビア)もS・クエリー(アメリカ)との3回戦を行う予定だったが、翌日へと順延が決まった。ジョコビッチはロンドン五輪では、準決勝でマレーの前に敗退し、その後行われた銅メダル・マッチでも、J・M・デル=ポトロ(アルゼンチン)に敗れメダル獲得とは行かなかった。
今大会の優勝賞金は52万2550ドル。
© 2011 Fubic Corporation. All Rights Reserved.