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ウインブルドン大会12日目、第6シードのS・ウィリアムズ(アメリカ)が、第3シードのA・ラドワンスカ(ポーランド)を、6-1, 5-7, 6-2で破り、シングルスで5回目の優勝を果たした。
二人の過去の対戦成績はセリーナの2勝だが、セリーナが得意のサーブと強力なストロークで試合を支配し、第2セット第7ゲームまで、ラドワンスカはブレークポイントを1度も握ることができなかった。
セリーナのワンサイドゲームになるかと思われたが、第8ゲーム40-30から、ラドワンスカがロングラリーからバックのストレートにウィナーを決めたり、セリーナのフォアのミスを誘ったりして、初めてブレークに成功した。
「彼女が素晴らしいグラスコートテニスをし始めた。何度も返球してきて、私は少しパニックになった。そうなるべきじゃなかったんだけど」
第12ゲームでも、セリーナはミスを重ねて、ラドワンスカが再びブレークしてセットオールとした。
しかし、ファイナルセット第4ゲームで、セリーナが、センターに3本、ワイドに1本、4本連続のサービスエースで、圧巻のサービスキープをすると、試合の流れは再びセリーナに傾き、セリーナが5ゲーム連取で優勝へと突き進んだ。
「セリーナのサーブがとても良かった。ファイナルセットの大事な場面で、あまりにも良かった。私がカムバックするのは難しかった。接戦を落とすと、いつもがっかりするけど、決勝を戦えてとても嬉しかった」
コート上で涙を見せたラドワンスカは、このように試合を振り返った。
結局、セリーナは、36本のミスを犯したが、17本のサービスエースやベースラインウィナー23本を含む58本のウィナーを打ち込み、最後はラドワンスカを振り切った。
「ウインブルドンに来て、今日優勝できるなんて、本当に驚いています。昨年は、200位ぐらいだったんですからね。私にとっては、信じられない旅でした」
セリーナは、11年3月に肺塞栓の手術をした。また、それ以前に、10年ウインブルドンで優勝した後に、足の指のけがをして手術をしていたため戦列を離れていた。結局、復帰したのは11年6月のWTAイーストボーン大会からだったが、7月には一時WTAランキングが169位まで落ちていた。
「この優勝は、スーパースペシャルです。7試合を勝ち切れたなんて未だに信じられない。大きなカムバックでした」
セリーナのウインブルドン5回優勝は、姉のヴィーナスと優勝回数で並んだ。また、グランドスラムタイトル数は14個となり、30歳のセリーナは、現役選手の中でダントツの実績を誇る。20世紀末に、女子テニスへパワー革命をもらしたセリーナは、今や歴史に名を残す名選手となったが、まだまだ走り続け、ロンドンオリンピックやUSオープンでも、大きな成功を収めていきそうだ。
(文・写真/神 仁司)
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