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25日に開幕するウィンブルドン。前年の男子シングルスを制し世界ランク1位の座を手に入れたN・ジョコビッチ(セルビア)が、日曜日に行われた記者会見に臨み、タイトル防衛への意気込みを語った。
今年はロンドン五輪のテニス競技が同じ会場、同じサーフェスで行われることもあり、例年とは違う形で注目を集めているウィンブルドン。そのため、今大会がオリンピックのリハーサルとする考え方もあるようだ。
その件について聞かれたジョコビッチは「ウィンブルドンが何かのリハーサルになるなんて信じられません。この大会は、最も尊敬され、最も良く知られ、そして世界中のトーナメントで最も価値があります。僕の意見では、ここはテニスの頂点です。もちろん、オリンピックは他の大会との比較にはなりません。」と、自らの考え方を述べている。
オリンピックの前哨戦という考え方は否定したジョコビッチだが、今年は同じ会場でウィンブルドンだけではなく、オリンピックも行われるということには興奮を隠さなかった。
「とても感情的になってしまいます。自分だけでなく、国中の期待を背負うわけだからね。全てのテニス選手が、オリンピックの前にとても興奮しています。」と語ったジョコビッチは、オリンピックの開会式でセルビアの旗手となることが決まっている。
ウィンブルドンでは毎年慣例となっているセンターコートのこけら落としには、前年の男子シングルス優勝者が登場する。今年はその役目を担うこととなったジョコビッチは、1回戦で元王者のJ・C・フェレーロ(スペイン)を迎え撃つ。
今大会はどの種目の出場者でも白を基調としたウエアの着用がルールとなっており、そのルールに抵触すると失格になる可能性もあるほど厳しいもの。しかし、オリンピックではそのルールが適用されない。
最近、ベルギーチームのオリンピック用ウエアを受け取ったというK・クレイステルス(ベルギー)は「赤いスコートでした。ウィンブルドンで赤いスコート?と思いました。」と、その時の感想を述べている。
「ウィンブルドンで色のついたウエアを見るのは楽しみです。ここでの僕らは、常に白しか着ていないからね。」とジョコビッチ。「自分の国の色を着るチャンスです。それを見るのは面白いことになるでしょう。」
さらにジョコビッチは「2011年にウィンブルドンの芝で大きな成功を収めたことは、今年のウィンブルドンとオリンピックに対し大きな自信になっています。」と付け加えた。
ジョコビッチは今年の全仏オープンで優勝すれば、43年ぶりとなる四大大会完全制覇を達成となっていたが、決勝でR・ナダル(スペイン)に敗退、グランドスラムでの連勝を27で止められていた。
この敗戦からどうやって立ち直ったかを聞かれたジョコビッチは「そうしなければならなかった。今では過去のことです。試合後に少し反省点はありましたが、接戦でした。ローランギャロスでもチャンスがあることは分かっていました。その翌日、パリでの成績は良かったと思いました。初めて決勝に進出できましたから。僕はまだ25歳ですし、あと何年もローランギャロスでチャンスがあると思います。」とコメントしている。
昨年のウィンブルドン決勝では、ナダルを破った後、あまりの喜びからセンターコートの芝を食べるパフォーマンスを見せたジョコビッチ。
それがグラスコートで初めてのタイトルだったジョコビッチは、その後、9月のUSオープン決勝と今年1月の全豪オープン決勝でそれぞれナダルに勝利していた。
グランドスラム4大会連続で決勝での対戦は、ナダルとジョコビッチが史上初めてのこと。ナダルとR・フェデラー(スイス)はこれまで、グランドスラム決勝では史上最多となる8度の対戦をしているが、連続記録は2大会となっている。
「僕が良いプレーをし始めたとき、ロジャーはいつもそこにいました。ノヴァークの場合は少し違います。僕がそこにいて、そして彼がやってきたのです。だから、どちらとのライバル関係の方が重要で魅力的かを分析するのは難しいです。」と、語ったナダルはウィンブルドンで5度の決勝進出を果たし、2度の優勝を達成している。
ただ一つだけナダルに確かなものがあるとすれば、ジョコビッチがフェデラーとの対戦は、テニスで最高の舞台で行われるということだった。
「自分のレベルを上げることが出来なければ、やられてしまいます。」
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