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グランドスラムに次ぐグレードのプレミアマンダトリー大会であるソニーエリクソンオープンが、アメリカ・マイアミで開幕し、クルム伊達公子(日本)、森田あゆみ(日本)、土居美咲(日本)が出場したが、いずれも初戦で姿を消した。
クルム伊達は、昨年のウインブルドンで大接戦を繰り広げたヴィーナス・ウイリアムスとの対戦だった。
ヴィーナスは、昨年USオープンで、目や口が乾く自己免疫疾患の一つ「シェーグレン症候群」と診断され、2回戦を棄権して以来、ずっと戦列から離れていた。WTAランキングが134位まで落ちたため、復帰初戦となったマイアミ大会は、ワイルドカードでの出場となった。
実戦から遠ざかっていたヴィーナスに対して、クルム伊達にチャンスがあるように予想されたが、ヴィーナスはブランクを感じさせないプレーで、クルム伊達を終始圧倒した。得意のサーブだけでなく、リターンからも強打して先手を打って、クルム伊達にプレッシャーをかけた。
「公子が才能あふれる難しい対戦相手だということはわかっていたが、自分はいいスタートを切れた」
こう振り返ったヴィーナスは、わずか30分で第1セットを6-0で奪い、第2セットは、第1ゲームでサービスブレークを許すものの、その後2ブレークに成功して6-3で取り、復帰戦を見事勝利で飾った。
「マイアミで勝てて、私にとっては大きな勝利です。失うものは何もなかった」(ヴィーナス)
ヴィーナスが、26本のウイナーを叩き込む一方で、クルム伊達は22本のミスを強いられた。
「リターンからの攻撃、ダウンザラインへの展開、自分がやるべきことをヴィーナスにやられてしまって、付け入る隙がなかった」(クルム伊達)
今後、クルム伊達は、チャールストン大会とコペンハーゲン大会に出場して、日本で開催されるフェドカップ・ベルギー戦に臨む。
森田は、試合前日の練習で右肩を痛め、回復しないまま、ガルビン・ムグルザ-ブランコと戦ったが、3-6、6-2、0-3の時点で途中棄権負けとなった。
「トレーナーに処置をしてもらっても、何球か打って何ゲームかプレーすると痛くなった」(森田)
土居は、予選を2回勝ち上がって、マイアミで初めて本戦入りを果たしたが、シルビア・ソレル-エスピノーザに3-6、4-6で敗れた。
「予選では、自分よりランキングが上の選手に勝てたのが自信になった」(土居)
なお、日本女子選手は、シングルスで姿を消したが、クルム伊達が、ジャン・シューアイと組んだダブルスに登場する予定だ。
(文・写真/神 仁司)
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