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男子テニスの元世界ランク1位であるG・クエルテン(ブラジル)が、テニス殿堂入りすることが発表された。「グーガ」の愛称でファンから愛されていたクエルテンは現役時代、全仏オープンのシングルスで1997年、2000年、そして2001年と3度の優勝を果たしていた。
1997年の全仏オープン、当時世界ランク66位であったクエルテンは注目されない存在であったにも関わらず、T・ムスター(オーストリア)、Y・カフェルニコフ(ロシア)という全仏のタイトルホルダー達を下して決勝に進出。決勝では、93年と94年に大会を連覇していたS・ブルゲラ(スペイン)をストレートで破り、ブラジル人として31年ぶりとなるグランドスラム制覇を達成していた。
また世界ランク66位でのグランドスラム優勝は、当時としては史上2番目に低いランキングでの快挙であり、クエルテンにとって初めてのツアーレベルでのタイトルがグランドスラムというおまけつきとなった。
この優勝で一気にスターダムに躍り出たクエルテンは、その後の活躍でトップ選手としての地位を確立すると、2000年のツアー最終戦決勝でA・アガシ(アメリカ)を撃破し世界ランク1位の座を奪取。南米出身の選手として史上初となる年度末ランキング1位となった。
同じく2000年、大脳麻痺を患った兄弟に触発されたクエルテンは障害に苦しむ人々を助けるための機関を設立。これまでに4万人を超える人々を支援してきた。この功績が認められて、クエルテンは2003年にアーサー・アッシュ・ヒューマニタリアン賞を受賞している。
今回の殿堂入りについてクエルテンは「テニス人生において、幸運にも多くの勝利に恵まれてきましたが、この殿堂入りは特別なものです。」と喜びのコメント。「自分が成しえたことで最も素晴らしいことは、ブラジルの人たちにテニスの興奮を伝えられたことでしょう。」
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