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テニスのグランドスラムであるUSオープン(アメリカ/ニューヨーク、ハード)は大会2日目の31日、センターコート第3試合として行われた女子シングルス1回戦で、2006年のチャンピオンであるM・シャラポワ(ロシア)がJ・グロス(オーストラリア)に4-6, 6-3, 6-1の逆転で勝利、2回戦に駒を進めた。
世界ランク60位のグロスは、試合を通して14本ものダブルフォルトを犯しているが、攻撃的な姿勢を貫き通し、時にはリスクを負ったプレーでシャラポワを苦しめた。その結果、グロスはシャラポワの19本を上回る24本のウィナーを決めたが、凡ミスの数もシャラポワの17本を大きく上回る48本を数えた。
今大会には第14シードとして出場しているシャラポワは「彼女はどんどん打ち込んできましたし、多くのチャンスを与えてくれませんでした。」とシャラポワ。「そこにしがみついて、通り過ぎてもらうしかありませんでした。」と、グロスの攻撃の激しさについてコメントしている。
今大会には過去6度出場しているシャラポワは、これまで全てで初戦を突破しているが、優勝した2006年以降は、3回戦より先に勝ち進んでいない。2007年と2009年は3回戦で敗退し、2008年は肩の手術のために欠場している。
肩の手術後、リハビリの末にツアーに復帰したシャラポワであったが、今度は肘の怪我のために休養を余儀なくされていた。しかし、今年の夏は2大会で決勝に進出するなど調子を取り戻しており、今大会でも優勝候補の一人として注目を集めている。
この日のシャラポワはサーブが安定しており、犯したダブルフォルトはわずかに2本だった。
この日のセンターコートは第1試合でも女子シングルスが行われており、その試合では第4シードのJ・ヤンコビッチ(セルビア)が18歳のS・ハレプ(ルーマニア)に第1セットを奪われたものの4-6, 6-4, 7-5の逆転で勝利、2回戦進出を決めている。
第3セット第10ゲームでは、あと2ポイントで初戦敗退というところまで追い詰められていたヤンコビッチは「タフなコンディションでした。ですが、そのことは考えたくありませんでした。出来る限り試合に集中して、毎ポイントをしっかりとプレーしたかったのです。」と、30度を大幅に超える暑さの中で行った試合を振り返った。
この日に登場したシード勢では、2004年のチャンピオンであり第11シードのS・クズネツォワ(ロシア)がクルム伊達公子(日本)に6-2, 4-6, 6-1のフルセットで勝利しているほか、第7シードのV・ズヴォナレーワ(ロシア)がZ・クチョバに6-2, 6-1で快勝、それぞれ2回戦進出を決めている。
この他の試合の結果は以下の通り。
K・ボンダレンコ(ウクライナ) ○-× N・リー(中国) (8), 2-6, 6-4, 6-2
A・ラドワンスカ(ポーランド) (9) ○-× A・パーラ=サントンハ(スペイン), 6-4, 6-3
Y・ウィックマイヤー(ベルギー) (15) ○-× A・クドリャフツェワ(ロシア), 6-1, 6-2
A・ペトコビッチ(ドイツ) ○-× N・ペトロワ(ロシア) (17), 6-2, 4-6, 7-6 (7-4)
A・レザイ(フランス) (18) ○-× M・リバリコワ(スロバキア), 7-6 (7-5), 7-6 (9-7)
MJ・マルチネス=サンチェス(スペイン) (22) ○-× J・ハンプトン(アメリカ), 6-4, 3-6, 6-0
M・キリレンコ(ロシア) (23) ○-× B・ザーロバ・ストリツォバ(チェコ共和国), 7-5, 6-4
A・ドゥルゲル(ルーマニア) (25) ○-× J・コイン(フランス), 6-3, 6-1
T・パスゼック(オーストリア) ○-× L・サファロバ(チェコ共和国) (26), 2-6, 7-5, 6-2
L・ドミンゲス=リノ(スペイン) ○-× Y・シュウェドワ(カザフスタン) (30), 6-4, 3-6, 6-2
K・カネピ(エストニア) (31) ○-× A・コルネ(フランス), 3-6, 6-1, 6-0
M・ルチッチ(クロアチア) ○-× A・モリック(オーストラリア), 7-6 (7-5), 6-1
I・ベネソバ(チェコ共和国) ○-× N・ヤゴステラ=ビベス(スペイン), 6-3, 7-6 (8-6)
A・アマンムラドワ(ウズベキスタン) ○-× C・シーパース(南アフリカ), 6-3, 6-4
S・ポン(中国) ○-× S・ロジャース, 6-7 (5-7), 7-6 (7-3), 6-3
B・カプラ ○-× K・シュプレム(クロアチア), 6-1, 6-3
S・リシキ(ドイツ) ○-× C・バンデウェイ(アメリカ), 6-1, 6-0
A・セバストバ(ラトビア) ○-× R・クリコバ(ロシア), 6-0, 2-0, 途中棄権
P・シュニーダー(スイス) ○-× K・フリッペンス(ベルギー), 6-1, 6-3
S・アービッドソン(スウェーデン) ○-× S・シルステア(ルーマニア), 6-1, 6-2
Y・モイスバーガー(オーストリア) ○-× J・クレイバス(アメリカ), 3-6, 7-5, 6-0
Y・チャン(台湾) ○-× A・ケタボング(英国), 2-6, 6-1, 6-1
J・ジョルジュ(ドイツ) ○-× R・オプランディ(イタリア), 6-3, 6-4
U・ラドワンスカ(ポーランド) ○-× A・チャクエタゼ(ロシア), 6-3, 6-3
B・マテック(アメリカ) ○-× A・メディーナ=ガリゲス(スペイン), 4-6, 6-4, 6-1
D・チブルコワ(スロバキア) ○-× S・ボーゲル(スイス), 6-2, 4-6, 7-5
K・チャン(台湾) ○-× C・スアレス・ナバロ(スペイン), 6-2, 6-4
この日はシード勢の敗退が相次いでおり、第8シードのリーが今大会最初のシードダウンとなっているほか、第17シードのペトロワ、第26シードのサファロバ、そして第30シードのシュウェドワが早くも今大会を去っている。
今大会の優勝賞金は170万ドル。
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