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女子テニスツアーのポルシェ・テニス・グランプリ(ドイツ/シュトゥットガルド、賞金総額70万ドル、クレー)は30日、シングルス準々決勝4試合が行われ、主催者推薦で出場のJ・エナン(ベルギー)が、元世界ランク1位で第4シードのJ・ヤンコビッチ(セルビア)に3-6, 7-6 (7-4), 6-3の逆転で勝利、ベスト4進出を果たした。
試合後の会見でエナンは「どうやって勝ったのか分からないわ。本当に激しい試合だった。」と試合を振り返っていた。
エナンは準決勝でS・ペア(イスラエル)と対戦することとなった。世界ランク20位のペアは、第2シードのD・サフィーナ(ロシア)を6-3, 6-2のストレートで下し、準決勝進出を決めている。
今年1月にツアーに本格復帰し、18ヶ月に及ぶ引退生活に終止符を打った元女王のエナンは、復帰直後のブリスベン大会と全豪オープンで決勝に進出しているが、いまだタイトル獲得には至っていない。
復帰後のエナンと初対戦となったヤンコビッチは「彼女は以前と同じようにプレーしていたし、クレーコートではベストの1人ね。集中し続けないと、彼女にリードされてしまいます。彼女の経験値はとてつもないものです。」と、復帰したライバルに賞賛を送った。
試合を通してエナンは44本の凡ミスを犯したが、一方で43本のウィナーを決めている。対するヤンコビッチは、ミスの数こそ23本であったが、ウィナーの数はわずか18本にとどまった。
「彼女はとても堅実なプレーを第1セットで展開していましたし、とてもプレッシャーを感じました。」とエナン。「ファイトし続けましたし、勝ち進めて本当に満足しています。」
そのエナンと準決勝で対戦するペアは、今大会が腰の怪我からの復帰戦となるサフィーナから勝利を奪っている。「ディナーラは良い選手だけど、長い間プレーしていなかったわ。堅実で積極的なプレーが出来ました。」
この試合の第2セットでペアは、わずか3本しか凡ミスを犯さず、サフィーナから2度のブレークを奪った。対するサフィーナは、試合を通して27本ものエラーを犯し自滅した。
もう一方の準決勝では、第7シードのS・ストザー(オーストラリア)とA・ラプシチェンコワ(ロシア)が決勝への切符をかけて対戦する。
4月に行われたファミリー・サークル・カップでタイトルを獲得し、自身初となるトップ10入りを果たしていたストザーは、N・リー(中国)を6-3, 6-3とわずか61分で下し、クレーコートでの連勝記録を「10」に伸ばした。
この日の試合でわずか7本しか凡ミスを犯さなかったストザーは「そんなに少ないミスの数だったなんて気付かなかったけど、良い結果ね。10連勝は本当に良い結果です。」
またラプシチェンコはL・サファロバ(チェコ共和国)を7-6 (7-1), 1-6, 6-1で破り、準決勝進出を決めている。
今大会の優勝賞金は10万7000ドル。
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