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女子テニスツアーの東レ・パン・パシフィック・オープン(東京/有明、賞金総額200万ドル、ハード)は大会5日目の1日、シングルス準々決勝が行われ、第7シードのJ・ヤンコビッチ(セルビア)が、第14シードのM・バルトリ(フランス)を6-4, 6-3のストレートで下し、ベスト4進出を果たした。
今季2度の対戦ではいずれも敗れており、通算成績でも3勝5敗と苦手としていたバルトリに勝利を収めたヤンコビッチは「思い通りにプレーをしている時は、違うレベルでのプレーになります。前の対戦の時は、そうではありませんでした。今日は試合をコントロールできましたし、彼女に自分のプレーをさせませんでした。」と、勝因を語った。
元女王でもあるヤンコビッチは、今季の全豪オープンとスタンフォード大会でバルトリに敗れていたが、私生活での出来事を乗り越え今ではよりテニスに集中しているという。
「母の手術や祖母が亡くなるなど、今年は色々なことが起こり、それが試合に影響していました。それらは人生にとってテニスより大切なことでしたから、テニスが最優先ではなくなりました。しかし、今はシーズンの終盤ですし、良い終わり方を迎えられ、2010年に良いスタートを切れれば、と思います。」と、コメントを残している。
今季3勝目を目指すヤンコビッチは、準決勝で第15シードのN・リー(中国)と決勝進出を争う。アジア勢として唯一勝ち残っているリーは、第8シードのV・アザレンカ(ベラルーシ)を7-6 (9-7), 4-6, 7-6 (7-4)の接戦で振り切り、今季3度目となるツアー4強入りを果たしている。
2005年のチャンピオンであるM・シャラポワ(ロシア)は、I・ベネソバ(チェコ共和国)を6-4, 7-5のストレートで破り、今大会では通算4度目となるベスト4進出を決めている。
今季途中に肩の手術の影響から復帰を果たしたシャラポワは、復帰後は思うようなプレーが出来ずに苦しんでいたが、この日の勝利後の会見で「自然と状況が掴める様になってきた気がします。攻め時と守り時を理解するような感じです。」と、完全復活への手応えを語っていた。
この日の試合でシャラポワは、6本のサービスエースを決めたものの、8本ものダブルフォルトを犯している。しかし、そうであっても自らのサービスゲームには問題はないとしている。
「目標は積極的になることです。もう少しミスをしても大丈夫ですが、一番重要なのはそれを実行することと、ミスをしてはいけない状況を理解することです。」と語ったシャラポワは、準決勝で第11シードのA・ラドワンスカ(ポーランド)と対戦する。
この日最後の試合に登場した世界ランク12位のラドワンスカは、M・リバリコワ(スロバキア)を6-3, 6-1と、わずか65分で下し準決勝への切符を手に入れている。
また、今大会限りでの引退を表明している杉山愛(日本)は、D・ハンチュコバ(スロバキア)とのペアでダブルス準々決勝に登場、第2シードのA・メディーナ=ガリゲス(スペイン)/V・ルアノ=パスクアル(スペイン)組を7-6 (7-5), 3-6, [10-7]の接戦で下し、ベスト4進出を果たしている。
今大会の優勝賞金は35万ドル。
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