男子テニスツアーのオーストリアン・オープン（オーストリア/キッツビューヘル、賞金総額５７万１０００ドル、クレー）は、大会初日の悪天候とは打って変わり、２日目のこの日は予定さてれいたシングルス１回戦全てが行われた。しかし、第１シードで出場予定だったＡ・セッピ（イタリア）が、太腿の怪我を理由に突然の欠場を申し入れるなど、シード勢３人が姿を消す、波乱の幕開けとなった。
セッピに代わって本戦入りしたのはＭ・バシンガーで、Ｎ・デヴィルダー（フランス）に3-6, 3-6のストレートで破れ、その幸運を生かせなかった。そしてさらに波乱を大きくしたのは、第３シードのＡ・カイエリ（アルゼンチン）と第８シードのＯ・ロクス（ベルギー）で、カイエリはＧ・ガルシア=ロペス（スペイン）に4-6, 4-6のストレートで敗れ、ロクスもＩ・ミナール（チェコ共和国）に6-3, 4-6, 0-6の逆転で敗れ、早くも初戦で姿を消す結果となってしまった。
２００６年のチャンピオンであるカイエリは、それが嘘のようなプレーで、何度もブレーク・ポイントを握られる苦しい展開を強いられ、一方のガルシア=ロペスは、終始主導権を握る試合運びを見せカイエリを圧倒した。ミナールは第２セットで流れを掴み、勢いそのままにファイナル・セットを物にし、逆転で金星を勝ち取った。
先のウィンブルドンでベスト４入りの活躍を見せた第２シードのＲ・シュトラー（ドイツ）は、この日はその準決勝以来の試合でもあり序盤は動きが悪く、Ａ・ベック（ドイツ）相手に3-6, 7-6(7-5), 6-2と苦しい展開ながら勝利を収め、初戦突破を果たした。
先週の勢いを維持しているのが、Ｊ・Ｍ・デル=ポトロ（アルゼンチン）とＶ・ハネスク（ルーマニア）。第７シードのデル=ポトロはＪ・ウィアンナ（フランス）を6-3, 6-3で、ノーシードのハネスクもＰ・アンジャー（スペイン）を6-3, 1-6, 7-6 (7-2)で退け、２回戦へ進出を果たした。先週、デル=ポトロはドイツ大会で、ハネスクもスイス大会で、ＡＴＰツアー初優勝を飾っていた。
その他の試合結果は以下の通り。
Ｐ・スタラーチェ（イタリア） (4) ○-× Ｓ・ヒラルド（コロンビア）, 6-1, 6-2
Ｅ・シュワンク（アルゼンチン） (5) ○-× Ｍ・ベレー（ドイツ）, 6-4, 6-1
Ｊ・メルツァー（オーストリア） (6) ○-× Ｌ・オルナ（ペルー）, 6-3, 6-1
Ｊ・ヘルニチ（チェコ共和国） ○× Ｒ・ラミレス=イダルゴ（スペイン）, 7-5, 7-5
Ｌ・マイヤー ○-× Ｄ・グレメルマイヤー（ドイツ）, 6-1, 7-6(7-3)
Ｄ・ケレラー（オーストリア） ○-× Ｐ・オスワルド, 7-6 (7-5), 7-6 (7-4)
Ａ・ペヤ（オーストリア） ○-× Ｇ・コリア（アルゼンチン） 5-7, 途中棄権
Ｂ・ダブル（アルゼンチン） ○-× Ｓ・ボーリ（スイス）, 6-1, 6-1
Ｓ・ロイトマン（アルゼンチン） ○-× Ｍ・フィッシャー, 6-4, 6-2
Ｄ・ブランズ（ドイツ） ○-× Ｅ・プロドン（フランス）, 6-3, 6-4
今大会の優勝賞金は１８万６５００ドル。
（2008年7月16日9時34分）
清水悠太 2年連続慶應チャレンジャー決勝へ 
