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ウィンブルドン8日目◇女子上位4シード勢が4強入り

(イギリス、ウィンブルドン)

ウィンブルドン大会8日目を迎えた4日火曜日は、女子シングルス準々決勝4試合などが行われた。4強が出揃った女子シングルスの顔ぶれは、A・モレスモ(フランス)K・クレイステルス(ベルギー)J・エナン(ベルギー)=アルデンヌ、M・シャラポワ(ロシア)と、上位4シード選手による優勝争いとなった。

まずセンターコートの第1試合には、第4シードで2004年覇者のシャラポワが同胞で第7シードのE・デメンティエワ(ロシア)を迎え撃ち、6-1, 6-4でシャラポワが4強一番乗りを果たした。

第1セットをあっさり手にしたシャラポワは、続く第2セットも3-0とリードしたところで、ハプニングが起きた。コートチェンジを終えサービスへ向かったシャラポワの前に裸の男性が飛び出し、試合が一時中断した。
「ガードマンの人達を見たら、みんな笑っていたの。それを見たら、怖くなったりする状況じゃなかったわ。」と、幸いそのハプニングもさほど影響がなかったようで、シャラポワは集中力を切らすことなくサービスをキープしリードを4-0へと広げた。

その後一旦デメンティエワが3ゲームを連取するなど反撃に遭うが、容赦なく攻め立てるシャラポワがその後の2ゲームを手にして、3年連続となるベスト4入りを決めた。
木曜日に行われる準決勝でシャラポワは、トップ・シードのモレスモと決勝進出を争う。

モレスモは第9シードのA・ミスキナ(ロシア)と準々決勝を行い、6-1, 3-6, 6-3のフルセットの末の勝利。
試合は1セットオールにもつれ、第3セットではモレスモが第6ゲームで貴重なブレークを奪い4-2とリードし主導権を握った。第8ゲームのミスキナのサービスでもマッチポイントを握るが、そこは粘るミスキナにしのがれた。しかし、続く第9ゲームのサービング・フォー・マッチでしっかりサービスをキープし、勝利をものにした。
モレスモは、「こうして勝ち上がることが一番大切なこと。また木曜日にプレーができるから、そこではもっとレベルを上げたプレーをしたい。これが4回目のベスト4入りだし、決勝への切符を手にするチャンスを手にしたわ。肉体的にも調子は良いし、エンジョイしてテニスができているの。」と、準決勝へ万全の体制であることを語った。

モレスモとシャラポワは、これまでモレスモの3勝0敗となっている。2004年11月のフィラデルフィアでの準決勝ではシャラポワが棄権、その後同年と2005年のツアー・チャンピオンシップでも顔を合わせ、接戦ながらモレスモがストレートで勝っている。

第3シードのエナン=アルデンヌは予選から勝ち上がってきたS・ブレモン(フランス)を6-4, 6-4で破り、唯一手にしていないグランドスラムのタイトル獲得へあと2勝と迫った。
第1セットは4-4と競りあったが、続く第9ゲームでエナン=アルデンヌがブレークに成功し、その後サーブをキープして第1セットを先取。第2セットは出だし3ゲームを連取し試合を優位に進め、準決勝進出を果たした。
「予選から勝ち上がってきている選手だからと言って、気を抜けない試合になるとは思っていた。だから常に落ち着いてプレーすることに心がけた。」と、エナン=アルデンヌは試合を振り返っていた。

準決勝では、同じベルギーのクレイステルスとの対戦となる。
第2シードのクレイステルスは、第27シードのN・リー(中国)を6-4, 7-5で倒した。
第1セットを奪い、そのままの勢いで第2セットも2ゲームを先取したクレイステルスだったが、そこからリーが5ゲーム連取する展開となりリズムを奪われた。しかし、そこで集中力を高めたクレイステルスは、途中相手のセットポイントもしのぎながら5ゲームを奪い返し、文字通りランキング2位の実力でリーを振り払い4強入りを決めた。
クレイステルスは、「彼女(リー)は終始アグレッシブなプレーで、攻撃的なショットをコーナーからコーナーへと放って、かなり振り回された。」と、予想を超えるリーのプレーに多少てこずったようだったが、同時に収穫もあった。「こうした展開は次の試合に向けても大事なこと。ジュスティーヌはもっと重いショットを打ち込んでくる選手だから、今日の試合は準決勝に向けてのいいステップになった。」

エナン=アルデンヌとクレイステルスはこれまで通算11対10で、今年は全仏オープンと先月のイーストボーンのそれぞれ準決勝で顔を合わせたが、両大会で優勝したエナン=アルデンヌがいずれも勝っている。

尚、これまでの試合時間合計は、モレスモが5時間08分、クレイステルスが4時間57分、エナン=アルデンヌが5時間22分、シャラポワが6時間50分となっている。

男子の準々決勝は水曜日に行われる。

(2006年7月5日8時00分)
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