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復帰後初の決勝進出を決めたヒンギス |
画像提供:Getty/AFLO |
(日本、東京)
東京体育館で行われている東レ・パンパシフィック・オープン第5日、世界中が注目する中、シングルス準決勝第1試合で、元世界女王のM・ヒンギス(スイス)が前回覇者で今大会第1シードのM・シャラポワ(ロシア)を6-3, 6-1で下し、見事決勝進出を決めた。
新旧女王対決ということで注目が集まったこの試合、第1セット中盤まではお互いがサービスゲームをキープし合う緊迫した展開となるが、ヒンギスが第8ゲームでシャラポワのサービスゲームをブレークし波に乗ると、一気にシャラポワを攻め立て第1セットを6-3で先取する。反撃を試みようと必死で食い下がるシャラポワだったが、ヒンギスの早い打点から正確に繰り出されるストロークの前に完全に守勢に回ると、ヒンギスにウィナーの山を築かれ完敗した。試合前には、「現役を復帰した理由の一つに、彼女(シャラポワ)と戦ってみたいというのがあった」と語っていたヒンギスだが、予想外の圧勝にヒンギス自身も驚いていたに違いない。
勝利インタビューでヒンギスは、「一気に時が(引退する前に)戻ったような感じ。私自身はもっと良いプレーが出来ると信じているし、上に進んでいくためには、そう信じて疑わないことが重要なのだと思います。心身ともに充電する期間として3年という時間を要しましたが、今は日々プレーも良くなって来ていると思うし、今日についていえば、全豪オープンのときよりも高いレベルでプレー出来たと思っています。」と語り、自身のプレーに満足しているようだった。
一方、まさかの惨敗を喫したシャラポワは、「彼女(ヒンギス)にはたくさんの経験とテニス勘が今も残っていると感じました。第2セットでは、殆ど戦う気力が残っていませんでした。あの時ああしたら良かったとかを今更言っても意味が無いので、そういったことをコメントするつもりはありません。」と語り会場を後にした。
全豪オープン後117位までランキングをあげてきたヒンギスだが、今日の勝利で、トップ50入りが既に確定している。
また、もう1つの準決勝では、第2シードのE・デメンティエワ(ロシア)がA・ミスキナ(ロシア)を6-4, 3-6, 6-4で下して、初の同大会決勝進出を決めた。
(2006年2月4日)