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嬉しい初優勝を決めた鈴木/岩渕ペア |
画像提供:tennis365.net |
(東京、有明)
AIGオープン男子ダブルスに、地元優勝の期待のかかる鈴木 貴男(日本)/岩渕 聡(日本)ペアが登場。第2シードのT・ペリー/S・アスペリン組と対戦し、大接戦の末に5-4(7-3), 5-4(15-13)で鈴木/岩渕ペアが勝利し、日本人ペアとして初のATPツアー優勝を飾った。
ダブルス世界ランキング6位の強豪ペリー/アスペリン組に対し、鈴木/岩渕ペアは序盤硬さが見られたものの、地元の大声援を受け一歩も引かない善戦を見せる。 両チーム4ゲームずつキープし、試合はATPの新ルールに則ったタイブレイクに突入する。タイブレイクでは、日本ペアが相手ペアのサービスを2度ブレイクしリードを奪うと、7-3でタイブレイクをものにし、第1セットを先取する。
第2セットに入ると、一転してペリー/アスペリン組がブレイクポイントを何度となく掴む展開に、日本ペアは苦戦を強いられる。しかし、サービスが好調な鈴木と、安定したプレーを続ける岩渕は、確実にサービスゲームをキープしてついていく。第7ゲームでブレイクポイントを迎えるものの、鈴木がサービスウィナーでピンチを切り抜け4-3とすると、第2セットもタイブレイク突入となる。
タイブレイクは、手に汗握る大熱戦となった。セットポイントとチャンピオンシップ・ポイントが行きかう緊迫した展開が続くが、実に第27ポイント目に岩渕がポイントを決め、日本男子テニスの歴史に残る優勝を決めた。
優勝後のインタビューで、岩渕は「今は優勝した実感を味わえないですが、気心知れている鈴木選手と日本でタイトルを獲ることができて嬉しいです。ペアを組んだ貴男のサーブは見てのとおり頼もしいですが、たまに打ち合わせと逆に飛んで来て困ることがあった。」と記者会見場を笑わせていた。
鈴木は、「今は記者会見までばたばたしていて実感がわきませんが、日本での優勝はとても意味があると思います。若手と騒がれていますが、僕らもいるということを証明できたと思います。」と語っていた。
大会を通じて、鈴木/岩渕ペアは一度しかサービスをブレイクされておらず、それについて岩渕は「自分のサーブでも一度しかブレイクされていないのが嬉しかった。しかし、何度もマッチポイントで自分のレシーブがまわってきて、これほどバックサイドが嫌だと思ったことはありませんでした。また俺?と何度も思った。」ともコメントしていた。
(2005年10月9日)