|
逆転優勝を決めたムーディ、嬉しい初優勝 |
画像提供:tennis365.net |
(東京、有明)
日本で行われる唯一の男子ATPツアーであるAIGジャパンオープン、最終日の日曜日に男子決勝が行われ、ノーシードのW・ムーディ(南アフリカ)が第5シードのM・アンチッチ(クロアチア)を1-6, 7-6(9-7), 6-4で下し優勝を決めた。
今季ツアー初優勝を飾ったアンチッチと今年のウィンブルドンダブルスで優勝を飾っているムーディ。ビッグサーバー同士の対戦となったこの試合、序盤はサーブ、ストロークともに抜群のキレを見せるアンチッチがムーディを圧倒し、2ブレイクを奪ってあっという間に5-0とリードする。何とか挽回したいムーディはネットプレーからチャンスをつかみ、1ゲームを返すものの、結局第1セットはアンチッチが僅か14分で先取した。
第2セット、全く衰えを見せないアンチッチがこのセットも先にブレイクに成功し、試合の流れを掴んだかに見えたが、直後のゲームでムーディがブレイクバックに成功すると、そこからは両者譲らずタイブレイクに突入する。強烈なサーブを武器に攻めるアンチッチに対し、執拗にサーブ&ボレーにトライするムーディ。タイブレイクも一進一退の攻防が続き、アンチッチが2度のチャンピオンシップポイントを手にするが、ムーディが驚異的な粘りで窮地を凌ぐと、逆に9-7でこのセットを奪い返し、試合を振り出しに戻す。
迎えたファイナルセット、第2セットを落としたアンチッチは気持ちを切り替え、なんとか第1ゲームをキープするが、勢いに乗るムーディが華麗なフットワークでアンチッチを徐々に追い詰めていく。 激しいラリーの応酬が続くなか、ムーディが第9ゲームでついにアンチッチのサービスゲームをブレイクするのに成功すると、第10ゲームで自身のサービスゲームをきっちりとキープし優勝を決めた。
勝利したムーディは試合後のインタビューで、「今日は第1セット、アンチッチの調子が物凄く良くて、厳しい戦いだった。でも、第2セットに入ってからは、肩が温まってきて、勝つことが出来た。トップ選手にも勝った事があったし、安定したプレーで、必要な時にウィナーが出て良かった。」とコメントした。
一方、敗れたアンチッチは対ムーディ2連敗となり、ツアー2勝目を逃すこととなってしまったが、「ムーディが徐々に調子を上げてきたという感じで、自分のプレーのレベルは最初から最後まで最高だったと思っている。自分のマッチポイントでは、100%、いや99%決まってもいいボレーを彼が返してきて、本当に驚いた。最後に負けて残念だったけど、今大会はずっと満足のいくプレーが出来たので、この後もそれを続けていきたい。」と語っていた。
(2005年10月9日)