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(東京、有明)
今日から開幕したAIGオープン、初日のセンターコート第3試合で、浅越しのぶ(日本)がマリア・ベント=カブチ(ベネズエラ)と対戦し、6-3, 6-3で浅越が快勝し、初戦突破した。昨年は1回戦で敗退していたが、今年は上位進出に向けて幸先の良いスタートとなった。
強風が吹き荒れる有明コロシアムのセンターコートに登場した浅越は、試合前の練習から気合十分。試合開始直後から、重心の低い、風にも負けないライジングでのフラットショットでベント=カブチを攻め、試合開始から一気に3-0とリードを広げる。第4ゲームでは40-15からデュースに持ち込まれブレイクされ、徐々にリズムが崩れ始め、第7ゲームではベント=カブチの抗議からポイントのやり直しとなり、4-3とされベント=カブチのペースになりかける。しかし、次のゲームを浅越が奪い5-3とすると、第9ゲームでも攻撃的に行った浅越の積極性が当たり、6-3で第1セットを先取する。
第2セットでは、ベント=カブチがパワフルなストロークを深めに決め、浅越のミスを誘って、序盤から3-0とリード。反撃に転じたい浅越は強気の攻めから丁寧な攻めに切り替え、チャンスを確実にポイントにしていく。そして、第5ゲーム以降は浅越が試合の主導権を握り、最終第9ゲーム、4度目のマッチポイントでサービスウィナーを決め、接戦に幕を下ろした。試合時間にして1時間18分だった。
浅越選手の試合後のインタビューは、以下の通り。
―7月に体調を崩されたということですが、その後いかがですか?
「全仏オープンの後に病院で検査を受けましたが、特に異常はないということで、気持ちもふっきれてやれています。中国からツアーに復帰したのですが、ストロークに勢いも戻り、体力も充実しています。韓国では足首を、肩で言う脱臼をしてしまいましたが、天才的な(笑)回復力で直しました。USオープンよりも体調は上向きです。今年も残り少し、しり上がりにいけたらと思っています」
―日本のナンバー1として今大会はどのように考えていらっしゃいますか?
「そうですね、やはり海外で勝つよりも、日本で勝った方が、みんなに分かってもらえてアピールできるんで、ここで株をあげたいですね。今日の試合のように0-3になって慌てないようにしたいですね。」
―今日の相手は今回ダブルスのパートナーということですが、過去に組んだことはあるのですか?
「1度組んだことがあります。彼女はストロークがしっかりしているので後ろでゲームを作ってくれます。人間的にもやさしくて、とても組みやすいです。今日のような後(ラインジャッジで相当もめた後)でどうなんだ、って話ですけど、それはコーチ同士がさっき話していたので、大丈夫です(笑)」
―吉田友佳選手の引退セレモニーで泣いておられましたが
「ほぼ同期という選手が引退するのは初めてで、いろいろ教わった人でした。私は寂しい気持ちがありましたが、本人は「今は楽しくやっている」ということでしたので、応援する気持ちになりました。抱き合ったらすごく体が小さくなっていて、私も引退したら小さくなるかなぁとか思いました(笑)」
―今年一年はどんな年でしたか?
「目標としてはトップ20を切るのが目標だったんですが、今は34~35位なので、その目標は達成できないと寂しいですね。だた一年間通してやってこられたし、グランドスラムという目標に向けても自分を追い込めたし、一年間トップ50の中にいることもとても大変な事なので、良い1年間だったとは思います。」