全豪オープン2011特集 TOP
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2011年大会の見所
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グランドスラム4連勝がかかるナダルが話題の中心に
新シーズンの始まりを告げるビッグイベント、今年最初のグランドスラムである全豪オープンがいよいよ開幕する。完全なる王権交代がかかる男子シングルスや、女王不在で混迷を極める女子シングルスなど、今年も見どころが多い大会となりそうだ。
男子シングルスで注目が集まるのは、グランドスラム4連勝がかかるナダルで間違いないだろう。名実ともに王者の風格を漂わせる24歳のナダルが、大記録を達成するかどうかが大会の焦点となる。
昨シーズンは全仏オープン、ウィンブルドン、そしてUSオープンでタイトルを獲得し、その若さで生涯グランドスラムを達成したナダルが、1969年のロッド・レーバー以来となるグランドスラム4連勝という大記録達成に挑む。昨年は準々決勝で敗退を喫したナダルであるが、2009年にはフェデラーとの劇的なフルセットマッチを制しタイトルを獲得しており、コートとの相性は悪くない。記念すべきグランドスラム10勝目と同時に、大きな勲章を手に入れることができるか?
ナダルの記録達成の一番の障害といえるのが、ディフェンディング・チャンピオンのロジャー・フェデラーだろう。昨シーズン中盤では少し調子を落とし、世界ランク1位の座をナダルに明け渡したフェデラーであったが、ツアー最終戦で史上最多タイとなる5度目の優勝を飾るなど、しっかりと調整してきている。ピート・サンプラスの持つ世界ランク1位在位記録の更新まで2週間に迫っているフェデラー。今年中に王座を取り戻すためにも、この大会は落とせない。
この2強体制に待ったをかける可能性を秘めているのが世界ランク3位のノヴァーク・ジョコビッチ、4位のロビン・ソデルリング、そして5位のアンディ・マレーの3人が挙げられるだろう。2008年の今大会チャンピオンであるジョコビッチは、トップ2人には負け越しているものの、勢い次第ではトップ2人でも手が出ないほどのパフォーマンスを見せてくれる。ソデルリングもナダル、フェデラーの2人には負け越しているが、2009年の全仏オープンではナダルを、翌2010年はフェデラーを下すなど、最近の番狂わせの主役といっても過言ではない。またメジャータイトルが切望されているマレーは、昨年の成績だけで言えば2強と互角の成績を残している。
スポーツ史上最高のライバル関係を作り上げたナダルとフェデラー。その2人の時代が続くのかどうか?今シーズンを占う意味でも、今年の注目度は例年以上といえるだろう。
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女王不在のチャンス到来!女子シングルスを制するのは?
昨年のチャンピオンであり、今大会では圧倒的な成績を残していたセリーナ・ウィリアムズが昨年中に早々と欠場を発表、その時から混戦となることが予想された今年の女子シングルスは、いつ誰が優勝候補として躍り出てくるのか分からなくなった。
ランキングがそのまま強さを表すのなら、現世界ランク1位で第1シードのキャロリーン・ウォズニアキが優勝候補の筆頭となる。昨年はツアーベストの成績を残し、念願だった世界1位の座をセリーナから譲り受けたウォズニアキだが、その女王の座に飾られるべき勲章をいまだに手にしていない。真の女王と呼ばれるためにも、死に物狂いで初のメジャータイトルを奪いに来るだろう。
そのウォズニアキの天敵として立ちはだかるのが世界ランク3位のキム・クレイステルスだ。2009年はUSオープン、そして昨年はツアー最終戦と決勝でウォズニアキの希望を打ち砕いてきたクレイステルス。グランドスラムでは3勝を誇る彼女だが、USオープン以外ではいまだにタイトルを獲得していない。センセーショナルな復帰から早1年半、新たな全盛期となるか?
世界ランク2位のズヴォナレーワも忘れてはいけない存在だ。昨シーズン前半はパッとしない成績であったものの、ウィンブルドンで自身初となるグランドスラム決勝を経験すると一気に上昇気流に乗り、自己最高となる2位でシーズンを終えた。初のメジャー制覇に最も近い選手の一人であるのは間違いないだろう。
本命なき大会だけに、誰にでも勝つチャンスがあるのが一番の見どころとなった今大会。トップ10のみならず、復活にかける元女王達からも目が離せない。まずは昨年の復帰から1年足らずでトップ20まで返り咲いたジュスティーヌ・エナン。昨シーズン初めから現役に復帰したエナンは、その直後の今大会で準優勝という偉業を達成しており、今年は自身2度目となるオーストラリアでの戴冠を目指す。
グランドスラム3勝を誇るマリア・シャラポワも忘れてはならない。世界ランキングこそ16位にとどまっているが、手術をした肩の怪我から復帰後は徐々に全盛期の力を取り戻しつつあり、上位陣でも油断はできないだろう。
2008年の全仏オープンを制したアナ・イバノビッチも今大会の台風の目になる可能性を秘めている。セルビア人女性として初となるグランドスラム優勝を果たし、同時に世界ランク1位の座も射止めていたイバノビッチであったが、その後は深刻なスランプに陥り、昨シーズンは一時60位台までランキングが落ち込んでしまう。しかし、後半戦で2年振りとなるツアータイトルを獲得してからは勝ち星を重ね再びトップの世界に戻ってきた。
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世界も認めるファイターに期待!
日本勢で本戦からの出場を決めているのは、男子シングルスで錦織圭、女子シングルスでクルム伊達公子と森田あゆみ、さらに波形純理となっている。復帰から1年もせずにトップ100に戻ってきた錦織は、前哨戦でもベスト8に進出するなど好調なシーズンインとなった。もし今大会で好成績を残せれば、松岡修造の持つ日本男子としての最高ランキング46位の更新も見えてくる。
40歳を超えても活躍を続けるクルム伊達にもはや説明は必要ないだろう。昨年はディナーラ・サフィーナやシャラポワなど一線級の選手からも勝ち星を挙げており、その天才的なセンスに経験が加わったテニスはトップ選手からも注目されている。一方の森田は、昨年の全仏オープンで念願のグランドスラム初勝利を挙げたものの、コンスタントな成績を残すには至っていない。奈良くるみや土居美咲など年下選手も台頭してくるなか、改めて日本女子の新エースとしての存在感を示したい。また波形は2008年のウィンブルドン以来となるグランドスラム本戦となる。
第1日
ついに開幕!初日から日本勢の活躍なるか?
新しいテニスシーズン最初のビッグイベントである全豪オープンが今年も開幕する。ナダルのグランドスラム4連勝や本命のいない女子シングルスなど、今年も見どころが尽きない大会になりそうだ。
大会初日は男子シングルスのボトムハーフ1回戦と、女子シングルスのトップハーフ1回戦が行なわれる。 大会初日2人の日本勢が初戦突破を目指す。男子シングルス1回戦に登場するのは日本男子として唯一の本戦出場となる錦織圭。肘の怪我から復帰した昨シーズン、見事にトップ100返り咲きを果たした錦織はランキングによって本戦出場権を得た。1回戦は世界ランク57位のファビオ・フォニュイーニと対戦する。ランキング的には世界ランク83位の錦織の格上となるが、前哨戦の勢いを維持できれば良い結果に期待が出来る。 一方の女子シングルスには波形純理が登場する。世界ランク113位の波形であるが、上位選手に欠場が多くでたため、2008年のウィンブルドン以来となるグランドスラム本戦への挑戦権を獲得した。対するは世界ランク104位のレベッカ・マリーノで、勝利するチャンスは十分にあるといって良いだろう。日本勢の活躍に期待したい。 今年のセンターコートのオープニング・マッチを飾るのは、女子シングルス第14シードのマリア・シャラポワだ。2008年のチャンピオンであるシャラポワと対戦するのは、33歳で世界ランク65位のタマリン・タナスガーンだ。対戦成績や実績から見ればシャラポワの勝利が濃厚だが、ベテランのタナスガーンは2008年のウィンブルドンでベスト8に進出するなど底力は侮れない。 続いて登場するのが女子シングルス第1シードのキャロリーン・ウォズニアキだ。メジャータイトルのない女王として始めて迎えるグランドスラム、気負いはないと本人は言っているものの、グランドスラムでのタイトル獲得には秘めたる思いがあるのは間違いないだろう。初戦の相手は世界ランク52位のヒセラ・ドゥルコと難敵を迎えたが、ここで快勝して勢いに乗りたいところだろう。 そしてセンターコート第3試合に登場するのは、男子シングルスのディフェンディング・チャンピオンである第2シードのロジャー・フェデラーだ。第2シードとして臨む今年、ライバルであるナダルの大記録がかかる今大会初戦でフェデラーはどういうプレーを見せてくれるのか?注目が集まる。 |
第2日
1回戦から好カードが目白押し!
いよいよ戦いの幕が開けた大会初日、錦織圭がまた一つ新しい勲章を手に入れた。世界ランク58位のファビオ・フォニュイーニと対戦した錦織は、ランキングの差を感じさせないプレーで勝利、2度目の出場となる全豪オープンで初勝利を挙げた。 この他の試合では、男子シングルス第2シードのロジャー・フェデラーが好調さを見せ付けるようなプレーで初戦を突破したほか上位陣が順当に2回戦に進出、女子シングルスでも第1シードのキャロリーン・ウォズニアキが、ダブルス巧者のヒセラ・ドゥルコを破っている。また、日本女子勢の先陣を切った波形純理はフルセットにもつれる接戦の末に敗れた。 大会2日目は、男子シングルスのトップハーフ1回戦と女子シングルスのボトムハーフ1回戦が予定されている。
2002年に初対戦をしている両者はこれまでに5度の対戦を経てきており、ヒューイットが3勝2敗で勝ち越している。特に2002年のウィンブルドンでは決勝で対戦では、ヒューイットがストレートで勝利、自身2個目のグランドスラムタイトルを手にしている。
大会2日目にして実現した元女王同士の対戦だが、昨年のUSオープンとツアー最終戦を制し絶好調のクレイステルスと、復調してきているとはいえ世界ランク75位のサフィーナでは勢いに差があるのは明らか。対戦成績でもクレイステルスが7勝2敗で圧倒している。しかし、元女王としてのポテンシャルはいまだ健在で、前哨戦でも全盛期を思わせるプレーを炸裂させている。大会序盤での大番狂わせなるか?注目だ。 |
第3日
錦織とフェデラーの2回戦に注目
初日に続き男女シングルス1回戦が行なわれた大会2日目、日本女子勢で明暗が分かれた。第1試合に登場したクルム伊達公子は、第12シードのアグニエシュカ・ラドワンスカと相手にフルセットにもつれる接戦を演じたものの、最後の最後でかわされ惜敗。続いて登場した森田あゆみは、第27シードのアレクサンドラ・ドゥルゲルにストレート勝利を収め、3度目の全豪オープン挑戦で初勝利を挙げた。 大会3日目は、男子シングルスのボトムハーフ2回戦と女子シングルスのトップハーフ2回戦が予定されているほか、男女ダブルスが開幕する。 男子シングルス2回戦には、錦織圭が登場する。肘の怪我から復活し、一気にトップ100の壁を突き破った錦織は、世界ランク36位のフロリアン・マイヤーと対戦する。ランキングでは格上だが、初戦を突破した勢いを見せてもらいたい。
女子シングルスでは、注目の優勝候補たちが2回戦に臨む。第1シードのキャロリーン・ウォズニアキ、第11シードのジュスティーヌ・エナン、そして第14シードのマリア・シャラポワなど、タイトルを狙う有力選手たちの戦いに注目が集まる。 この他の試合では、本日から開幕する女子ダブルスの1回戦に、クルム伊達公子/S・チャン組と森田あゆみ/L・デクメイエレ組が登場する。 |
第4日
森田が2回戦に登場
男女シングルス2回戦が行なわれた大会3日目、数々の歴史を日本テニス界に刻んできた錦織圭が、新たな勲章を手に入れた。世界ランク36位のフロリアン・メイヤーとの2回戦に臨んだ錦織は、その類稀なる才能をいかんなく発揮し勝利、1965年の石黒修以来となる3回戦進出を果たした。
大会4日目は、男子シングルスのトップハーフ2回戦と女子シングルスのボトムハーフ2回戦が予定されているほか、3日目に引き続き男女ダブルスの1回戦が行なわれる。 女子シングルス2回戦には、日本勢から森田あゆみが登場する。1回戦で第27シードのアレクサンドラ・ドゥルゲルを破り、自信を手に入れた森田が迎え撃つのは主催者推薦で出場のキャロライン・ガルシア。世界ランク275位のガルシア相手に、森田がどんなプレーを見せてくれるのか?
両者の対戦は過去に1度だけあり、その時はデル=ポトロが勝利しているが、その対戦は2007年に行なわれたものであり、参考になるものではないだろう。序盤から好カードが続く今大会にあっても、注目の一戦となるのは間違いない。 女子シングルスでは、第2シードのベラ・ズヴォナレーワ、第3シードのキム・クレイステルスらボトムハーフの有力選手達が登場する。前日のトップハーフでは、上位陣が揃って快勝しているだけに、今日の試合の出来によってタイトル争いに変化が訪れるかもしれない。熾烈な女王争いにも注目だ。 |
第5日
錦織が再びトップ10に挑む 引き続き男女シングルス2回戦が行なわれた大会4日目、日本女子の次代のエースと嘱望されていた森田あゆみが、また一つ壁を突き抜けた。初戦を勝利して勢いに乗る森田は、キャロライン・ガルシアにストレートで勝利、自身初となるグランドスラム3回戦に駒を進めた。日本勢が男女シングルスで同時に3回戦に駒を進めたのは、今回が史上初となる。 大会5日目は、男子シングルスのボトムハーフ3回戦と女子シングルスのトップハーフ3回戦が予定されているほか、男女ダブルスの2回戦が行なわれる。また、ミックスダブルスが開幕を迎える。
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第6日
森田が再び限界を突破するか?
男女シングルス3回戦が行なわれた大会5日目、これまで周囲の期待以上の結果を残してきた錦織圭が2008年のUSオープン以来となるグランドスラム4回戦進出を目指したが、トップ10の壁は厚く、第9シードのフェルナンド・ベルダスコの前に敗れた。 また同日に行なわれた女子ダブルスでは、クルム伊達公子と森田あゆみがそれぞれ登場したがともに敗れており、日本勢の残るは森田のシングルスのみとなった。 大会6日目は、男子シングルスのトップハーフ3回戦と女子シングルスのボトムハーフ3回戦が予定されているほか、男女ダブルスの2回戦が行なわれる。また、ミックスダブルス1回戦も引き続き行なわれる。 男子シングルスで注目なのが、センターコートのナイトセッション第2試合に予定されている第1シードのラファエル・ナダルと地元期待の新鋭、バーナード・トミックの一戦だろう。実力、実績、経験のどれをとってもナダルがトミックを圧倒しているが、18歳のトミックには地元観客の大声援が後押しになることが約束されている。ナダルが王者の貫禄を見せ付けるのか?トミックが若さと勢いでサプライズを起こすのか?見逃せない試合になりそうだ。
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7日目
いよいよ始まる4回戦!ベスト8に進出するのは?
男子シングルスでは上位陣が順当に4回戦進出を決める中、2008年のファイナリストであるジョー-ウィルフリード・ツォンガがアレクサンドル・ドルゴポロフに敗れる波乱が起きている。一方の女子シングルスでは、第2シードのベラ・ズヴォナレーワと第3シードのキム・クレイステルスらが4回戦に進出した。 大会7日目は、男子シングルスのトップハーフ4回戦と女子シングルスのボトムハーフ4回戦が予定されているほか、男女ダブルスの3回戦とミックスダブルスの1回戦が行なわれる。
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8日目
ついにベスト8が決定!
女子シングルスでは、昨年の全仏女王であるフランチェスカ・スキアボーネと一昨年の全仏女王であるスヴェトラーナ・クズネツォワが激突。グランドスラムでの女子シングルス最長記録を塗り替える4時間44分の死闘を制し、今大会では自身初となるベスト8入りを果した。 大会8日目は、男子シングルスのトップハーフ4回戦と女子シングルスのボトムハーフ4回戦が予定されているほか、男女ダブルスの残りの3回戦とミックスダブルスの2回戦が行なわれる。
女子シングルスでは、第2シードのベラ・ズヴォナレーワと第3シードのキム・クレイステルスが登場する。お互いにノーシード選手が相手だが、ここまで勝ち上がってくるまでにシード選手から勝利を奪っているだけに勢いはあるだろう。優勝候補とはいえ、一瞬の油断が命取りになる可能性がある。順当にベスト8に進出することができるだろうか? |
第9日
ベスト4へのサバイバル開始!
残りのシングルス4回戦が行なわれた大会8日目、男子シングルスでは意外な名前がベスト8に勝ち残ることとなった。3回戦でジョー-ウィルフリード・ツォンガとのフルセットマッチを制した22歳のアンドレイ・ドルゴポロフが、男子4強の一角であったロビン・ソデルリングにフルセット勝ち、4度目のグランドスラムながらベスト8進出となった。 女子シングルスでは、上位陣に波乱はなく、第2シードのベラ・ズヴォナレーワ、第3シードのキム・クレイステルスらが順当にベスト8に進出している。 大会9日目は、男子シングルスと女子シングルスの準々決勝2試合ずつが予定されているほか、男子ダブルス準々決勝2試合と女子ダブルス準々決勝4試合が行なわれる。またミックスダブルス2回戦の残り2試合も行なわれる。
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第10日
ベスト4の座をかけた最後のバトル! 男女シングルス準々決勝が行なわれた大会9日目、結果だけを見れば勝つべき選手が勝った1日となった。男子では、史上最多となる5度目の優勝を目指すフェデラーが、同胞の後輩であるスタニスラス・ワウリンカにストレートで勝利、今大会では8年連続となる準決勝進出を果した。 女子シングルスでは、昨年のベスト8として唯一ここまで勝ち残っていた第9シードのナ・リーが、アンドレアス・ペトコビッチに快勝、2年連続となるベスト4入りを決めた。また第1シードのキャロリーン・ウォズニアキは、第6シードのフランチェスカ・スキアボーネとの熱戦を制し、今大会では初となる4強入りとなった。 大会10日目は、男女シングルスの準々決勝4試合がセンターコートで行なわれるほか、男子ダブルス準々決勝と女子ダブルス準決勝、そしてミックスダブルスの2回戦と準々決勝が行なわれる。また車いすテニス部門が開幕を迎える。
この他の試合では、車いすテニス部門の男子シングルスに国枝慎吾が登場するほか、ジュニア部門の女子シングルスに牟田口恵美と辻佳奈美が、女子ダブルス準々決勝に穂積絵莉/加藤未唯組が登場する。 |
第11日
女子ファイナルへの切符をかけた戦い!
男女シングルス準々決勝が行なわれた大会9日目、ついにベスト4が出揃ったが、その中にはラファエル・ナダルの名前はない。この日のナイトセッションに登場した王者ナダルは、同胞のダビッド・フェレールを迎え撃つ。しかし、怪我の影響からか試合開始からそのプレーは精彩を欠き、その隙をついたフェレールがストレート勝ちという意外な結果に終わった。これまでも怪我に悩まされてきたナダルは、グランドスラム4連勝の野望も怪我により露と消えた。 女子シングルスでは、第2シードのベラ・ズヴォナレーワと第3シードのキム・クレイステルスがそれぞれ勝利、準決勝で対戦することとなった。これで女子はトップ4のうち3人がベスト4に残るという、まさに頂点を巡る争いとなった。 大会11日目は、男子シングルス準決勝1試合と女子シングルス準決勝2試合が行なわれる。また男子ダブルスの準決勝2試合と、ミックスダブルスの準々決勝2試合も予定されている。
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第12日
男子ファイナルへの切符を手にするのは? 男女シングルス準決勝が行なわれた大会11日目、第3の男と呼ばれ続けたノヴァーク・ジョコビッチが大仕事をやってのけた。ナイトセッションで第2シードのロジャー・フェデラーと対戦したジョコビッチは、フェデラーのお株を奪うかのような勝負強いテニスを展開、ストレートで勝利し決勝へ進出した。 2試合行なわれた女子シングルス準決勝では、第9シードのナ・リーが第1シードのキャロリーン・ウォズニアキにフルセットで逆転勝利、自身初のみならず、中国人女性として初、またアジア勢としても初となるグランドスラム決勝進出を果した。 もう一方の試合では、第3シードのキム・クレイステルスが第2シードのベラ・ズヴォナレーワをストレートで撃破、昨年のUSオープンに続くメジャータイトル獲得に王手をかけた。 大会12日目は、残りの男子シングルス準決勝1試合と女子ダブルスの決勝、そしてミックスダブルス準決勝が予定されている。
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第13日
女子シングルスの頂点に立つのは?
男子シングルス準決勝が行なわれた大会12日目、グランドスラム決勝をかけた戦いに相応しい内容で第5シードのアンディ・マレーが第7シードのダビド・フェレールを下し、2年連続となる決勝進出を決めた。 他の競技に先がけて行なわれた女子ダブルス決勝では、第1シードのヒセラ・ドゥルコ/フラビア・ペネッタ組が第12シードのヴィクトリア・アザレンカ/マリア・キリレンコ組を逆転で破り、見事ペアとして初となるグランドスラムタイトルを手に入れた。 大会13日目は、女子シングルス決勝と男子ダブルス決勝が予定されている。また車いすテニス部門の男子シングルス決勝が行なわれる。
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第14日
ついに決まる今年最初の頂点!
女子シングルス決勝が行なわれた大会13日目、長年オーストラリアのファンに愛され続けてきた第3シードのキム・クレイステルスが第9シードのナ・リーを逆転で下し、自身4個目となるグランドスラムタイトルを手に入れた。アジア勢として史上初となるグランドスラム制覇に迫ったリーであったが、最後は経験に勝るクレイステルスに押し切られた。 男子ダブルス決勝では、現代最強デュオであるブライアン兄弟が復活した「インディアン・エクスプレス」ブパティ/パエス組をストレートで下し、今大会では通算5度目となるタイトルを獲得している。 また車いすテニス部門では、日本が誇る絶対王者、国枝慎吾が5連覇を達成。国枝は今大会のダブルスでも5連覇を達成しており、前人未到の記録となった。 大会最終日は男子シングルス決勝とミックスダブルス決勝が予定されている。
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全豪オープン2011 総括
総括 世代交代への序章となるのか?大会前は王者ラファエル・ナダルのグランドスラム4連覇を、誰が阻止するのかに話題が集中した今大会。男子シングルスのタイトルを獲得したのは「ジョーカー」ことノヴァーク・ジョコビッチだった。準決勝では絶対王者ロジャー・フェデラーをストレートで破り、決勝ではジュニア時代から親交があるアンディ・マレーに勝利、2008年以来となる優勝を飾った。
女子ダブルスでは第1シードのフラビア・ペネッタ/ヒセラ・ドゥルコ組が初のグランドスラム優勝を果した。昨シーズンは届かなかったビッグタイトルを獲得した2人には、今後もさらなる活躍が期待される。 ミックスダブルスでは、カテリーナ・シュレボトニックとダニエル・ネスターという今大会限定のペアが優勝をさらっている。今大会のみのコンビとはいえ、お互いにダブルス巧者として知られているだけに、接戦での強さが際立っていた。
男子シングルスでは、唯一の本戦出場となった錦織圭が、師匠である松岡修造を超え、日本男子として46年ぶりの3回戦に進出、またしても歴史を塗り替えた。 女子シングルスでは、次世代のエースとして期待されてきた森田あゆみが、自身初となるグランドスラム3回戦に進出、これからの活躍を期待させてくれる結果を残した。 |