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AIGオープンテニス2008大会の見所

◇AIGオープンテニス2008大会見所

今や世界が注目するプレイヤーに急成長を遂げた、18歳の錦織圭がプロデビューを飾った2007年大会から1年。今年も世界のトッププレイヤー達が、日本テニスの聖地・有明で熱い火花を散らす。

錦織圭
今年の見所といえば、日本人男子として71年ぶりとなる、全米オープン4回戦に進出した、錦織圭が凱旋帰国、日本のテニスファンの前で1年ぶりにそのプレーを見せてくれる。今年の2月には松岡修造以来となるツアー優勝を果し、4月には世界ランキング100位の壁を突破するなど、日本テニス界の歴史を次々と塗り替えてきた若武者が、今年も有明に出陣する。
ダビッド・フェレール/アンディ・ロディック/添田豪/鈴木貴男
男子には錦織の他にも、ディフェンディング・チャンピオンのダビッド・フェレールをはじめ、昨年準優勝のリシャール・ガスケや、フアン・マルティン・デル・ポトロという期待の若手まで、世界が注目するプレイヤーが集結する。また、世界最速のサーブを放つアンディ・ロディックや、強力なフォアハンドが売りのフェルナンド・ゴンサレスら、初出場の選手たちにも注目したい。
また日本勢では、コンスタントに世界ランク100位台をキープし、世界レベルへと成長をしている添田豪のほか、2年前にロジャー・フェデラーとのフルセットの激闘を見せてくれた鈴木貴男が本選から出場、地元勢として世界の強豪たちを迎え撃つ。
キャロリーン・ウォズニアキ/マリア・キリレンコ/杉山愛/クルム伊達公子
女子では、若手の成長株のキャロリーン・ウォズニアキが、東レPPOに続き有明のコートに登場するのに加え、ウィンブルドンベスト4の鄭潔や、全仏オープンベスト8のカルラ・スアレス・ナバロなど、グランドスラムでも好成績を残している選手たちが出場する他、世界ランク33位のマリア・キリレンコなど、世界の強豪が有明に集う。

日本勢では、過去2度の優勝を果し今年で16度目の出場となる杉山愛のほか、2006年の今大会で初のツアー決勝の舞台を経験した、中村藍子がワイルドカードで出場する。また、今年4月にツアーに復帰を宣言し、注目を集めているクルム伊達公子が、12年ぶりにジャパン・オープンの舞台に帰ってくる。過去3連覇を含む、4度の優勝経験があるクルム伊達が、復帰以来初となるツアー本選で、どうプレーするのかにも注目だ。

画像提供:GETTY/AFLO

AIGオープンテニス2008大会を振り返って

◇2008AIGオープン総括

日本人男子として、71年ぶりに全米オープン4回戦に進出した錦織圭が凱旋するとあって、大会開始前から注目を集めていた、AIGジャパン・オープン・テニス。9月29日から一週間にわたり、日本テニスの聖地、有明コロシアムで行われた国内最大級のトーナメントは、男子シングルスはトマス・ベルディフ、女子シングルスはキャロリーン・ウォズニアキの優勝で幕を閉じた。

錦織圭
今大会の序盤は、まさに錦織圭一色だったといっても過言ではないだろう。日本テニス界の歴史を次々と塗り替えている18歳の若武者を見るために、平日にもかかわらず、会場となった有明にはテニスファンが大挙して訪れ、大会4日目には、当日券の販売が一時、締め切られるほどのフィーバー振りであった。

トマス・ベルディフ/フアン・マルティン・デル=ポトロ
そんな中、男子シングルスを制したベルディフは、準決勝で第2シードのアンディ・ロディックから大逆転で勝利をもぎ取ると、決勝では、体調不良気味だった、第5シードのフアン・マルティン・デル=ポトロを寄せ付けない内容で勝利、2007年1月以来となるツアー優勝を果した。

キャロリーン・ウォズニアキ/カイア・カネピ
女子シングルスでは、弱冠18歳ながら、第1シードとして出場したウォズニアキが、その力を存分に発揮、決勝ではカイア・カネピにフルセットまでもつれたが、最終セットでは見事なプレーでカネピの強打を封じ、見事今季3度目となるツアー優勝を果した。

ミハイル・ヨージニ/ミーシャ・ズベレフ組
男子ダブルスでは、ノーシードから勝ち上がってきたミハイル・ヨージニ/ミーシャ・ズベレフ組が、第1シードのルーカス・ドロウィー/リーンダー・パエス組を破り、今大会初優勝を果した。ヨージニとズベレフがペアとして出場するのは、今大会が3大会目だが、これでツアー2勝目と、抜群の相性の良さを見せてくれた。

ジル・クレイバス/マリーナ・イラコビッチ組
女子ダブルスでは、日本勢の森田あゆみ/中村藍子組が、ノーシードから決勝まで勝ち進む快進撃を見せてくれたが、決勝ではジル・クレイバス/マリーナ・イラコビッチ組の前に一歩及ばず、大接戦の末に準優勝となった。

錦織の影に隠れてしまったものの、今大会は日本勢の活躍も見られた。女子のエース杉山愛が大会前に棄権を表明し、世界ランク130位の添田豪が初戦敗退となったものの、「ミスターAIG」こと32歳の鈴木貴男が、錦織とならぶ3回戦進出を果し、女子では森田あゆみ、藤原里華、不田涼子の3人が2回戦に進出した。また、元世界4位のクルム伊達公子が12年ぶりにツアー本選に復帰したことも話題となった。

2年前の王者ロジャー・フェデラー来日時の7万2386人には及ばなかったものの、昨年を大きく上回る6万6391人を動員した今年のAIGオープン。来年からは、賞金総額が43万2500ドル上がり、122万6500ドルと、さらなるビッグトーナメントに生まれ変わるジャパン・オープンだが、今年はいくつかの改善が見られたが、いまだ運営面に問題点を抱えている。日本が世界に誇るジャパン・オープンを目指し、更なる改善が求められる。

画像提供:GETTY/AFLO

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