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勝負分けた1ポイント「これがテニス」

ヴェキッチ
勝利したヴェキッチ
画像提供: ゲッティイメージズ
女子テニスのドバイ・デューティ・フリー・テニス選手権(アラブ首長国連邦/ドバイ、ハード、WTA1000)は20日にシングルス2回戦が行われ、世界ランク31位のD・ヴェキッチ(クロアチア)が第2シードのA・サバレンカを6-7 (5-7), 6-3, 6-0の逆転で破り3回戦進出を果たした。この試合の第2セット、劣勢に立たされていたヴェキッチは1ポイントで状況を好転させた。

>>【動画】勝負を分けた運命の「1ポイント」<<

ヴェキッチが同大会に出場するのは5年ぶり2度目。前回出場した2019年は初戦で姿を消した。

今大会は1回戦で同42位のワン・シンユ(中国)を下し2回戦に進出。2回戦では先月の全豪オープン(オーストラリア/メルボルン、ハード、グランドスラム)で2連覇を達成した同2位のサバレンカと顔を合わせた。

第1セットは一進一退の攻防となるも要所でポイントを獲得したサバレンカがタイブレークの末に先行する。

第2セット、ヴェキッチは勢いに乗ったサバレンカに第1ゲームでブレークを許し劣勢に。第2ゲームをキープされ、ゲームカウント0-2で迎えた第3ゲームでも30-40と窮地に立たされる。次のポイントでもサバレンカの怒涛の攻撃を受け万事休したかと思われたヴェキッチだったが、前に詰め強打してきたサバレンカのボールをスライスで何とか返球。これをアウトと判断しウォッチしたサバレンカだったがボールは入っており、ヴェキッチがピンチを脱した。

するとこの1ポイントをきっかけに、流れが一気にヴェキッチに傾く。第3ゲームをキープしたヴェキッチはミスが減り安定感のあるプレーを披露。その後2度のブレークを奪い1セットオールに追いつくと、ファイナルセットでは1ゲームも与えずに逆転勝ちを収めた。

女子テニス協会のWTA公式サイトはヴェキッチのコメントを掲載。勝負を分けた第2セット第3ゲームのポイントについても語った。

「あのスライスショットはちょっとラッキーだったと思う。これがテニスよ。1ポイントで逆転することがある。どんなときも諦めなかった。勝つと信じることをやめなかった。ただ戦い続けたわ」

「第1セットの重要なポイントでは彼女に圧倒されていたから、第2セットはもう少し頑張ろうと思っていた。勝てる可能性があるのなら、もっと攻めていかなければいけないと思ったの。サーブも少し良くなった。彼女のフォアハンドは何度か崩れたと思う」

「テニスは試合が終わるまでは終わらないと信じている。さっきも言ったように、試合は1ポイントで逆転することもあるの。あまり考えてはいなかったけどね。大差だったことは何の意味もない。ただ集中して、1ゲーム1ゲームが最後のゲームだと思ってプレーするだけよ」

勝利したヴェキッチは3回戦で同22位のS・シルステア(ルーマニア)と対戦する。シルステアは2回戦で第13シードのV・クデルメトバを下しての勝ち上がり。

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