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フェデラーが快勝でアガシに並ぶ◇USオープン

テニスのグランドスラムであるUSオープン(アメリカ/ニューヨーク、ハード)は29日、男子シングルス1回戦が行われ、ナイトセッションに登場した第3シードのR・フェデラー(スイス)S・ヒラルド(コロンビア)に6-4, 6-3, 6-2のストレートで勝利、順当に2回戦に進出した。

昨年の準決勝でN・ジョコビッチ(セルビア)を相手に2本のマッチポイントがありながらも、フルセットの逆転負けを喫して以来にセンターコートへと戻ってきたフェデラーは「とてもエンジョイしました。この大会が始まって嬉しく思います。1回戦でベストのプレーをすることはありませんが、勝ち進んで、良い感触を掴むのは大切なことです。」と、試合後のオンコートインタビューでコメントしている。

歌手のトニー・ベネット、俳優のアレックス・ボールドウィン、ファッション誌「ヴォーグ」の編集長であるアナ・ウィンターらセレブが集ったセンターコートに登場したフェデラーは、世界ランク54位のヒラルドから2度のブレークに成功し、第1セット5-1とリードを奪う。

フェデラーはここから2度のブレークをヒラルドに許し5-4まで追いつかれてしまうも、第10ゲームでこのセット5度目のブレークに成功、36分でセットを先取する。

第2セットでもヒラルドから3-1とリードを奪ったフェデラーは、そのまま試合の主導権を握ると、第3セットも2度のブレークでヒラルドを突き放し、1時間46分で初戦突破を決めた。

試合を通して36本のウィナーを決めつつも、35本の凡ミスを犯していたフェデラーは「コンディションに慣れるまで、とてもアップダウンがありました。彼はこのコートで初めてなのに良いプレーをしていましたし、彼の相手をするのはプレッシャーがありました。」と、試合を振り返っている。

この日の勝利で30歳のフェデラーは、グランドスラム通算で224勝目となった。これはA・アガシ(アメリカ)と並び、男子ツアーで歴代2位の記録となる。歴代最多勝記録はJ・コナーズ(アメリカ)が保持しており、その現役時代に233勝を達成している。

2003年から2010年まで、毎年グランドスラムで優勝していたが今年はいまだタイトルに恵まれていないフェデラーは、2回戦でD・セラ(イスラエル)と対戦する。セラはこの日、T・ベルッチ(ブラジル)を4-6, 2-6, 6-4, 6-3, 6-0の逆転で破っている。

この他の試合では、地元アメリカ勢のナンバー1としてセンターコートに登場した第8シードのM・フィッシュ(アメリカ)T・カンケ(ドイツ)を6-2, 6-2, 6-1で破るなど、上位シード勢が順当に2回戦に進出している。

この他の試合の結果は以下の通り。

G・モンフィス(フランス) (7) ○-× G・ディミトロフ(ブルガリア), 7-6 (7-4), 6-3, 6-4
T・ベルディフ(チェコ共和国) (9) ○-× R・ジョワイン(フランス), 6-2, 7-6 (7-4), 6-1
R・ガスケ(フランス) (13) ○-× S・スタコフスキ(ウクライナ), 6-4, 6-4, 6-0
A・ファリャ(コロンビア) ○-× V・トロイキ(セルビア) (15), 3-6, 6-3, 4-6, 7-5, 7-5
J・ティプサレビッチ(セルビア) (20) ○-× A・ジェンス, 6-2, 7-5, 6-0
A・ドルゴポロフ(ウクライナ) (22) ○-× F・ジル(ポルトガル), 6-4, 6-2, 7-5
R・シュティエパネック(チェコ共和国) (23) ○-× P・コールシュライバー(ドイツ), 6-4, 6-1, 6-3
M・チリッチ(クロアチア) (27) ○-× R・ハリソン(アメリカ), 6-2, 7-5, 7-6 (8-6)
M・ロドラ(フランス) (29) ○-× V・ハネスク(ルーマニア), 6-2, 4-6, 4-6, 6-3, 6-2
M・グラノジェルス(スペイン) (31) ○-× X・マリス(ベルギー), 6-4, 6-4, 6-4
K・アンダーソン(南アフリカ) ○-× 添田豪(日本), 6-1, 6-3, 6-0
B・トミック(オーストラリア) ○-× M・ヤニ(アメリカ), 6-3, 6-4, 6-4
T・ハース(ドイツ) ○-× J・ベイジー, 6-3, 6-4, 6-7 (5-7), 6-1
M・ジャジリ ○-× T・デ=バッカー(オランダ), 4-6, 6-1, 6-4, 6-2
P・ペッツシュナー(ドイツ) ○-× A・ラモス(スペイン), 7-5, 6-7 (2-7), 6-3, 6-7 (5-7), 6-3
F・チポッラ(イタリア) ○-× 錦織圭(日本), 6-4, 6-2, 0-0, 途中棄権
F・フォニュイーニ(イタリア) ○-× H・ゼバロス(アルゼンチン), 5-7, 6-4, 7-6 (7-5), 6-4
M・ククシュキン(カザフスタン) ○-× A・モンタネス(スペイン), 7-5, 6-2, 3-6, 7-6 (7-5)
I・カルロビッチ(クロアチア) ○-× F・ゴンサレス(チリ), 6-4, 6-4, 7-6 (7-3)
J・モナコ(アルゼンチン) ○-× A・セッピ(イタリア), 7-6 (7-1), 6-2, 6-2
J・C・フェレーロ(スペイン) ○-× P・アンジャー(スペイン), 1-6, 7-5, 5-7, 6-1, 6-3

日本勢から登場した錦織と添田はともに敗退しており、残るは第25シードのF・ロペス(スペイン)と対戦する伊藤竜馬(日本)のみとなった。

今大会の優勝賞金は180万ドル。

(2011年8月30日14時43分)

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